fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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西馬音内(にしもない)盆踊り

2012年08月22日 | 日記

 亡者を思わせる黒い彦佐頭巾をかぶった踊り子。対照的に編み笠をかぶり端縫いの衣装の踊り子。どちらも顔は見えません。端縫いはその家代々に伝わりものによってな数百年も古い衣装をだいじに引き継いでいるものもあるとのことです。あでやかな振り袖用の生地と藍染めの生地、紅花染めの長襦袢を端縫いにした着物はモダンでもあります。

  彦佐頭巾が男と決まっているわけではなく、でも編み笠は女性だけ。道路には砂が撒かれていて、踊り子達の足裁きによってザッザッと音がします。

 跳ねや手を叩くという動作のない優雅な動き。また手の反りなど独特な仕草です。お囃子は力強い秋田音頭と甚句で、秋田弁の音頭はよく聞いていると、滑稽で猥雑でもあり雅ともいえる踊りと対照的で、そこがまたいい雰囲気です。でもやはり予想通り以前行った2回に比べ観光客も多く、会場は同じでしたが踊り場の範囲が広くなり桟敷席が設えられ、屋台も多くなっていました。それによって何が変わったかというと、全体的に明るくなったということでしょうか。以前観たときは衣装ももう少しくすんでいて長く使われている趣があったように思います。が、これは観光客の一人でもある私が言ってもせんのないこと。

   

 18日は三日間の最終日でした。私は例によって、俳句の連衆といっしょ。「童子」主宰辻桃子が、西馬音内俳句大会の選者で、講演会がありました。そこで我々もと繰り出したわけです。西馬音内は、とても小さな町なので宿は一軒しかなく、湯沢市のホテルに泊まりバスで送迎してもらいました。句会は2泊で3回。踊りの句は難しかったです。デジカメでの動画がわりとよく撮れていたのに、うっかり消してしまったみたい。

 10年以上着ていなかった浴衣を持っていき、着ようとしたら帯があれ? どうだっけ? となっていました。結局通りがかった主宰に着せていただいてしまいました。こういうところがいつも行き当たりばったりで、どうにかなるだろうという性格が出て、人様のお世話になってしまいます。

 踊りというと、盆踊りを意味します。お盆関係は全て秋の季語です。夜半に宿にもどるときには虫の声が聞こえてきました。虫というのも、ただ「虫」だけで昆虫ということではなく、秋になって鳴く虫をさします。浴衣は夏。西瓜、枝豆は秋。現実にはまだ夏のものが混在していますし、東北の残暑はひどいのですが、それでも秋です。

 ところで銀座のオリンピック選手の凱旋パレードをテレビで観ましたが、西馬音内の人混みはこれに比べたらかわいいものですね。


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