石油の内外情報を読み解く

内外の石油・天然ガス関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。(元ジェトロリヤド事務所長 前田高行)

全社で業績回復基調:五大国際石油企業2016年7-9月期決算速報(4)  

2016年11月12日 | 海外石油企業(メジャー等)の動向

 

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。

 

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0393OilMajor2016-3rdQtr.pdf

 

 

 

2.2015年第1四半期以降の四半期別業績の推移

五社の売上高、利益(全体、上流部門および下流部門)、設備投資に関する2015年1-3月期以降今期までの四半期ごとの業績推移は以下の通りである。

 

(1) 売上高の推移

(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-61.pdf 参照)

 2015年第2四半期をピークとして5社の売上高は3期連続で減少したが、前期2016年第1四半期を底に上向いている。各社の2015年第2四半期売上高と今年第1四半期および第3四半期の売上高を比べると、ExxonMobilは741億ドル→487億ドル→587億ドル、Shellは740億ドル→497億ドル→629億ドル、BPは606億ドル→385億ドル→470億ドル、Totalは447億ドル→328億ドル→374億ドル、Chevron404億ドル→236億ドル→301億ドルである。各社とも売上高は最悪期を脱して昨年第4四半期のレベルまで回復している。

 

 これは言うまでもなく原油価格が大幅に上下に動いたためであり、この間の四半期平均原油価格の推移をShellの決算資料で見ると55.84ドル/バレル(2015年第2四半期)→45.22ドル/バレル(同第3四半期) →38.81ドル/バレル(同第4四半期)→29.49ドル/バレル(2016年第1四半期)→39.59ドル(同第2四半期)→40.43ドル(同第3四半期)となっている。

 

(2)利益の推移

(2-1)全体利益水準の推移(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-62.pdf 参照)

 過去7期の四半期ごとの利益水準は各社によって異なるものの、全体を通してみると前期までの下落に歯止めがかかり、上向き傾向にある。ExxonMobil以外の4社は1期またはそれ以上の複数期で欠損を出しているが、今期は全社が利益を計上している。但し各社とも利益の水準は未だ2015年第1四半期を下回っている。

 

 ExxonMobilと比べ同程度以上の売上規模のShellは昨年第3四半期に74億ドルと言う巨額の欠損を記録し、その後回復傾向にあるが利益はExxonMobilの2分の1あるいはそれ以下にとどまっている。

 

 BPは7期のうち4期がマイナスであり、特に昨年第4四半期以降は3期連続して欠損を続け今期漸く利益を計上したところである。Chevronも同様に3期連続の赤字から今期はプラスに浮上した。TotalはExxonMobilを除く3社と比較すると増減幅は小さく、最近では業績トップのExxonMobilに並ぶ利益水準である。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

 

ジャンル:
きいて!きいて!
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 全社で業績回復基調:五大国... | トップ | 今週の各社プレスリリースか... »
最近の画像もっと見る

海外石油企業(メジャー等)の動向」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事