とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2016北海道百名山ツアー:3日目トムラウシ山(前半)

2016-07-22 21:36:11 | 山登り
3日目の朝は、深夜2時に起床する。前日、宿の人から今はシーズンなので、2時半~3時くらいに出発しないと短縮登山口の駐車場が一杯になると脅かされていたからだ。朝食と昼食は、既におにぎり弁当として受けとっている。そして、予定通り2時半に、東大雪荘を出発しトムラウシ山の短縮登山口に向かった。天気は、生憎の小雨交じりの曇り空である。出発時、単独行の若い女性から登山口まで乗せて行って欲しいと頼まれ、乗車人数は、我々パーティ含めて8人となった。

短縮登山道への林道は、東大雪荘からしばらく南下してから右に曲がるはずだったが、いつまで経ってもそれらしき道が見えない。どうもおかしいと戻ることにしたら、東大雪荘入口のすぐ手前に、林道入口があった。鋭角に曲がった道で、真夜中であったため気づかずに通り過ぎてしまっていたようだ。これで、30分ほど時間をロスする。その後、林道をまっすぐ進むものの、途中の曲がり角を通り過ぎてしまい、これまた道間違いをしてしまった。真夜中の林道はUターンもなかなかできない。かなり先に進んでから、やや広いスペースを見つけ、Uターンをして戻り、正規の道に戻ることができた。ここでも、30分のロスである。結局、登山口に着いたのは4時過ぎになっていた。本来なら、30分で着くところを1時間半もかかってしまった。出発時は、ヘッドランプが必要と思っていたが、既に空は白み、ヘッドランプは必要なくなっていた。幸い、駐車場のスペースは、まだ十分あり、駐車場所に困ることはなかった。


単独行の女性は、すぐに出発してしまったが、我々はトイレやカッパを着たりして登山の準備に手間取り、出発時間は4:15になっていた。


登山口入口にある木箱の入林届(北海道では、入山ではなく入林と呼ぶようだ)に名前を記入して出発する。


4:40。トムラウシ温泉への分岐に到着する。東大雪荘から2時間歩けば、ここの分岐に来ることができるが、往復11~12時間の行程を考えると2時間の短縮は大きい。


しばらくは、ぬかるみの道を進む。ところどころ木道があるものの、泥だらけの道には変わりない。景色もほとんど見えないが、ところどころにウコンウツギが咲いていた。


6:25。道中ずっと森の中を歩いてきていたが、やっと森が途切れ開けた場所に出た。エゾコザクラの群落が見られて、明るい気分になった。


7:10。コマドリ沢分岐に到着する。このあたりは、既に雪渓が広がっている。多くの登山者が、この分岐で休憩しており、我々もおにぎりを食べたり水分補給をする。


沢を渡ると、最初の小さな雪渓を登る。


小さな雪渓を過ぎると、すぐに次の雪渓が有り、今回の登山では最長の雪渓歩きが始まった。踏み跡がしっかり付いており、凍っていないのでアイゼンがなくても大丈夫だ。


約15分で、雪渓を登りきる。我々以外のパーティも続々と登ってきていた。


雪渓を渡りきると、ところどころにお目当ての高山植物が見られるようになってきた。エゾハクサンイチゲやエゾコザクラなどだ。




お花畑が終わったと思ったら、今度は荒涼たる岩場歩きだ。黄色いペンキを目印に進む。


今度は違う花が見られるようになってきた。高山の過酷な環境のため、高さ10~30cm程度にしかならないエゾツツジだ。花柄には、細かい毛がある。


チシマキンレイカ。


8:15。前トム平に到着する。晴れていれば、前トムラウシ山がここから見えるはずだが、全く展望はない。


お花畑の前で休憩だ。


前トム平からは、緩やかな尾根を進んでいく。


この辺りから、どこを見ても一面お花畑が広がっている。本州では見ることができない程のスケールの大きいお花畑だ。


またもや、巨岩の中を登っていく。


ところどころに、奇妙な形をした岩が見えるようになってくる。


ガスの中に、雪渓や池があちらこちらに見える。


9:00。トムラウシ公園に到着する。この辺りも、高山植物の宝庫となっており、まさに自然が作り出した公園と呼ぶにふさわしい場所だ。


さて、歩き出して5時間弱だが、まだまだ山頂は遠い。はたして、トムラウシ山頂に無事登頂し、登山口まで戻ることはできるのだろうか。

「2016北海道百名山ツアー:3日目トムラウシ山(後半)」に続く。