とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2016沼津・奥沼津アルプス全山縦走:後半

2016-04-05 06:55:43 | 山登り
小鷲頭山からは激下りが続く。ぬかるんだ土の上は滑りやすくロープがなくてはとても歩くことはできない。


開けた場所に出ると、展望がいい。この先にある志下山の斜面に、ヤマザクラがいたるところで咲いているのが見えた。


12:54。“中将岩”と呼ばれる岩窟に着いた。岩窟には、阿弥陀如来を納めた祠があり、由来の看板があった。中将とは、平清盛の五男重衛のことで、その昔、源氏に捕らえられ伊豆の狩野で幽閉されていたが、処刑されることを知りこの辺りの山に逃げ込み、この岩窟で隠れていたのだという。


その後、平重衛は源氏に見つかり、小鷲頭山山頂近くで切腹自害して果てたらしい。小鷲頭山山頂の手前には、「本三位中将 平重衡 終焉切腹乃場」という立札が確かにあった。それにしても、縁もゆかりもない平家の武将をこのように祀っていたとは、地元の人はなんと優しいのだろう。

12:59。ぼたもち岩と呼ばれる巨岩に着く。表面がゴツゴツしていることから、ぼたもちに例えられたのかもしれない。


13:00。志下峠を通過する。


きらら展望台からは、内浦湾から大瀬崎に続く海岸線が見える。


振り返ると、小鷲頭山と鷲頭山の二つのピークが見えた。その尖った山容は、厳しいアップダウンがあったことを十分認識させてくれる。


13:14。ほどなく志下山214mに到着する。


小鷲頭山と鷲頭山の二つのピークをバックに記念撮影。


しばらくは、やさしい尾根道が続く。


再び、きつい上り坂となる。


13:30。千金岩からの景色もいい。


13:48。「昭和18年頃の対空濠」跡に着いた。単なる穴ではなく、日本軍が米軍の空爆用に銃座を設置した跡らしい。こんな所にも太平洋戦争の跡があったとは…。


13:57。徳倉山山頂255mに到着する。


14:34。横山山頂183mに到着。これで8座目となり、残り1座となった。


横山からの下りも、気が抜けない。相変わらず、ロープ伝いに慎重に下る。


15:00。車道が見えてきた。しかし、沼津アルプスのゴールはここではない。


車道を横断して、香貫山の登山口に入る。


香貫山の登山道は、今までの山々と違い一般の観光客も歩けるような道となっている。桜も見頃だ。


15:30。香貫山の展望台に到着する。モニュメントの富士山の向こうには、本当の富士山が見えるはずだが、雲に覆われ全く見えない。


沼津市内と千本松原の海岸線が広がっている。


15:37。香貫山193m山頂に到着する。ここが最後の沼津アルプスである。ついに奥沼津アルプス2座と沼津アルプス7座7峠を全て踏破したのである。しかし、ゴールはまだまだ先だ。


15:49。夫婦岩を通過する。どちらかというとゴジラかラクダの背中のようにも見える。


16:02。五重塔に寄っていく。


16:09。石段を下りると車道に出る。市街地にある住宅の真横が登山口というのも、不思議な感じだ。




一般道に出て、沼津駅に向かって歩き出す。メンバーの後姿を見ると、沼津アルプスの激坂を上り下りした戦歴がしっかりと残っている。


16:40。無事、沼津駅前の駐車場に到着し、長い長い沼津・奥沼津アルプス全山縦走が終わった。全歩行距離14.7キロ、全歩行時間8時間、累積標高差+1437m、-1450mという結果となり、低山とは言え侮れないハードな山行だったというのが分かる。

参考1:今回のコースマップ(YAMAPで記録)


参考2:今回の高低図(YAMAPで記録)