とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「山と渓谷」を久々に買う

2012-12-24 23:03:16 | 山登り
山と渓谷 2013年 1月号
クリエーター情報なし
山と渓谷社


今月号の「山と渓谷」は、「新しい百名山の登り方」というタイトルがついていたので、つい買ってしまった。
平成の登山ブームのきっかけとなった深田久弥の『日本百名山』は、今も多くの登山者の大きな目標となっている。
その「百名山」を多方面から研究し、山の紹介はもちろん、完登者の声や、深田百名山以外の100×百名山などを特集した内容である。

だいたい本屋では立ち読みで済ませている雑誌であるが、今年は山のほうが後半おろそかになってしまっていたので、じっくり記事を読んでみたくなった。
内容は、それほど新しいとは思えなかったが計画を立てるのが山旅の醍醐味であるなんて記事を読んでいると、まだ行ってない山をどうやって行こうかという思いが強くなってきた。
地図を見て、どこのルートから上るとどのくらい時間がかかって、どこに下りればいいのかなんて考えているだけで、楽しくなってきてしまう。
また、登山口へのアプローチ方法をいろいろ考えるのも、頭の体操になる。
今回は、別冊で「山の便利帳」がついているので、これも役立ちそうでありがたい。

インタビュー記事の中では、『日本百名山』の編集者が、作家の深田久弥のことをいろいろ語っていたが、やはり、原作本をもう一度じっくり読んでみたいと思った。
もちろん本を持っているし、読んでもいるが、もう一度読み返すことで深田久弥が言わんとしていたことが、よくわかってきそうだ。
この本を、単なるガイドブックで終わらせることなく、文学作品として読むべきだと編集者は話している。
特に印象的な言葉は、「山に行くのはいいけれど、みんなピークだけで終わってしまう。行き帰りにほかの街や山を見ていこうというのが余白であって、
それを今の登山者はなくしてしまっているんです」。なかなか手厳しい言葉だが、たしかに思い当たることは多い。
何日で百名山を完登したとか自慢するのは、『日本百名山』の世界・思想とは違うという。
深田久弥のように、山頂で山々をじっくり眺めることのできる余白(ゆとり)のある山旅を今後もしていきたいものである。