とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2011扇沢~針ノ木雪渓~針ノ木岳~種池~扇沢縦走 1日目

2011-08-16 18:28:48 | 山登り
8/12夜から8/15にかけて北アルプスの針ノ木岳、蓮華岳、スバリ岳等の6つの山々を縦走する目的で夏山登山に行って来た。今回は、我々夫婦と山友達でもありマラソン友達でもあるkazukawaさんの3人だ。

まずは、長野道豊科ICを降りて立山黒部アルペンルートの扇沢バスターミナルに向かう。深夜1時過ぎに扇沢の公共無料駐車場に着く。深夜というのに。駐車場はほぼ満車状態だ。広い駐車場の中をぐるぐる回り、やっと路肩に1台だけ泊まれるスペースを発見して何とか車を滑り込ませる。有料駐車場は空いていたが、1日千円のお金をだすのはもったいないので無料スペースに止めることができて一安心。トイレもそれほど遠くないのでラッキーだった。

数時間、車中で仮眠して5時に起きる。朝食と身支度を整え6:15に歩き出す。バスターミナルにはアルペンルートの乗車チケットを求める観光客が長蛇の列を作っていた。


我々は、長蛇の列を尻目に左側の登山口に向かう。入口で登山届を書いていよいよ入山だ。


登山道から車道を何度も横断しながら進み、1時間ほどで最初の水場に到着する。雪解け水が流れる沢の水は冷たく透き通っている。乾いた喉に水を流し込むと体全体に染み込むように潤っていく気分になる。太陽の光でキラキラしている水面が眩しい。


山道には、シモツケソウなどの花も咲いてお花畑が続く。


水場から20分ほどで、大沢小屋に到着する。


大沢小屋の入口前には、大正から昭和にかけての歌人であり登山家でもある百瀬慎太郎のレリーフが飾られている。レリーフには、多くの登山家に親しまれた「山を想へば人恋し、人を想へば山恋し」のフレーズが刻まれている。また、大沢小屋、針ノ木小屋とも百瀬慎太郎が創設した小屋である。


大沢小屋を出ると、いよいよ針ノ木雪渓が見えてくる。針ノ木雪渓は白馬大雪渓、劔沢雪渓と共に日本3大雪渓に数えられ、夏の季節は人気の登山コースである。


しばらくは、花を見ながら沢沿いを進む。


オオバギボウシ


斜面には、ニッコウキスゲ、シモツケソウ、オオバギボウシ等が咲き乱れている。


沢を越えると、いよいよ雪渓のとりつけ口となる。


雪渓手前で、アイゼンを取り付ける。


青空を見上げると、沸き立つ雲と一筋に伸びた飛行機雲が見える。


雪渓を歩き出す。時折体に感じる風は、ひんやりとして気持ちいい。


見上げると、上まで雪渓が続いている。


激しい雪解け水の流れを渡る。上手くわたらないと、足元が水でずぶ濡れになってしまいそうだ。


沢を渡りきったところで、雪渓を登らず右手岩場のなかの高巻き道を通ることにする。この辺りの上部を『ノド』と呼ぶらしいが、小屋の情報によると4月末の雪崩で下部に雪が溜まったことによるのか『ノド』近辺の雪渓が例年より早く崩落しているという。安全の為、『ノド』部分は雪渓に乗らずに高巻き道を通って下さいと聞いていたので雪渓歩きはここまでだ。


高巻き道は、いきなりの岩場でクサリのある急坂が続く。


四つん這いになっての登りがしばらく続く。


岩場がなくなっても、滑りやすい砂礫の道が続く。


雪渓を覗くと、雪解けで大きな空洞ができている。たしかに雪渓を歩いていたら、空洞に落ちてしまう危険性がかなりありそうだ。


途中で、大好きなミヤマダイモンジソウを見つける。


後半は、整備された登山道となりジグザグに登っていくと針ノ木峠2536mに到着する。時間は11:55である。なんとか12時前に到着できた。針ノ木峠には、戦国武将富山城主佐々成正が豊臣秀吉に追われ、徳川家康に援軍を請う為冬の雪山越えをしたという伝説が残っているそうだ。そして、すぐ近くには今夜の宿の針ノ木小屋が建っている。


針ノ木小屋で宿泊手続きを済ませ、荷物を置いて蓮華岳に行くことにする。しばらく登ると針ノ木小屋が小さく見える。


蓮華岳へと向かう稜線。


蓮華岳は北アルプス隋一のコマクサ大群落で有名な山だ。






チングルマはもう花が終わっている。


オンタデもコマクサと共に群落となっている。


大町市の繁栄を願って祀られた若一王子神社の奥宮が蓮華岳山頂手前にある。


奥宮から1分ほどで蓮華岳2799mの山頂である。


山頂で展望を楽しみたかったが、あいにくガスが立ち込め思ったほどよく見えない。しばらく休憩してもと来た道を戻る。


時折青空がでたりするが、一瞬だ。帰りもコマクサの群落を楽しみながらの下山となる。


帰り道で小鳥を発見するが、名前は判らない。


針ノ木小屋から蓮華岳の往復は約2時間くらいだ。蓮華岳下山後は、生ビールを飲んでしばらく昼寝する。夕食は6時で、この日のメニューはこんな感じだ。


夕食後は、夕日がきれいに見えるか気になって小屋の外で西を眺めていた。しかし、残念ながらガスがかかり展望はイマイチだ。それでも、雲が刻々と色を変えていく様は、いつ見てもいいものだ。




部屋に戻って翌日の歩きに備えて就寝する。翌日は、針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳の四つのピークを越える予定だ.。

2日目に続く。