とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「民主党政権の1年と日本のゆくえ」高野孟氏

2010-09-06 22:06:20 | 社会人大学
先週、久々に社会人大学があった。講師は、日本最大級のブログ・ジャーナリズムのサイト「ザ・ジャーナル」主幹の高野孟(たかのはじめ)氏だった。まさに、民主党代表選挙間近であるこの時期としては、タイムリーな話題であった。

鳩山元総理が何だか大物ぶってうろちょろしていたが、仲介の労は役に立たず、結局は小沢一郎前幹事長と菅直人首相の一騎打ちによる代表選挙が行なわれることとなった。3ヶ月前、政治混乱の責任を取って辞めたはずの二人が、またもや表舞台に上がってくるのも不可解な話だ。民主党内の代表選挙とはいえ、事実上の時期総理大臣の決定選挙でもある。

民主党と深い関わりを持つ高野孟氏は、小沢氏と菅氏の間には「戦術の違い」しか存在しないため、政策論争にはならないだろうと言う。小沢氏の目標は、理想を実現するために権力を獲得するのではなく、権力を取ること自体に目的があるのではないかとも言う。

一方の菅氏は、市民運動出身でクリーンな政治の体現者と見られがちだが、言葉が軽く理論の裏付けのない発言が多いと評価する。また、市民運動出身という肩書とは裏腹に、市民的な政策には必ずしも熱心ではないとも指摘している。

選挙結果の予想をはっきり語ることはなかったが、小沢氏に決まったとしても、政治と金の問題で国会で糾弾されることは間違いなく、国会が空転し衆議院解散に打って出るしか道はないと話されていた。小沢氏の起死回生の秘策として、民主党代表になっても総理大臣は他に人に譲るということもあるかもしれないとの話もあった。また、菅氏に決まったとしても、小沢グループの協力なくしては法案の決定も出来かねるだろうし先行きは短いとしか思えない。

小沢氏は、どうも金にまつわるダーティなイメージがあって国民感情はあまり良くないようだ。何を考えているかも良くわからないところも不安要素が大きい。かといって、菅氏が日本の総理としての器かどうかと言われると、そうとも言えない。今月中には決まるだろうが、どちらになっても短命政権になりそうで、まだまだ日本の政治空白は続きそうだ。