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雲南のとうがらし7

2011-01-23 14:34:11 | Weblog
小とうがらしの漬け物。宜良にて。2010年夏撮影。

【小米辣】
 他に「小米辣(シャオミーラー)」もよく見かけます。石屏県でヤクザまがいの買い占め事件があった、あの小とうがらしです。

 雲南の市場には、定番の真っ赤な唐辛子に混じって、あまり辛そうには見えない薄緑色の小指の爪程度の大きさの唐辛子の漬け物が大瓶に浸かって売られています。「泡小米辣」というのですが、「小米辣」は唐辛子の中では鋭い辛さがなく、皮が薄いため、塩をまぶして発酵させると、いい味になる、というわけ。(皮が薄く、小さいので粉とうがらしにするには採算が合わないのだそう。)ビタミンが豊富で味が濃い、と地元では人気の食品です。「泡」と付くのは乳酸発酵すると、白く泡だつためなのでしょう。
 ちなみに宜良の市場には黄緑色の小米辣まるごとを真っ赤な唐辛子刻みであえて浸けた漬け物もありました。

 ちなみに「小米」とは、「アワ」のこと。日本では「雑穀米」コーナーや、小鳥のえさコーナーで見られる、まん丸で黄色い小粒の穀物です。この「アワ」と上記の唐辛子とはなんの関係もないのですが、小さくて丸い唐辛子の形から、そう呼ばれるようになったのでしょう。

ちなみに、唐辛子で人気の高い乳酸発酵の漬け物としては、もう一つ「泡皺皮辣」があります。ピーマンがシワシワになった感じで、赤いもの緑のもの、紫がかったものなどがありました。「小米辣」よりは酸味が強く、やや辛みが多い味でした。

【子供のおやつにも】
 さて、「小米辣」は、雲南の野菜栽培基地として注目を集めている雲南中部の「通海」や、雲南省西部のミャンマー国境に近い地域などでおもに栽培されています。雲南省の中では湿度が高く、太陽の照りつける雲南省西部でタイ族が多く暮らす町・瑞麗の子供たちのおやつにもよく食べられているとか。(2010年、4月26日、互連網より)

 じつは、娘の通った昆明の幼稚園の給食にも、肉と山盛りの「小米辣」の炒め物がよく出されていました。子供達は、なんの躊躇もなく、ぱくぱくとほお張っていましたが、娘は「赤くないのに、辛い~!」と、ほとんど手を付けることはありませんでした。雲南の子供達は、よほど小さい頃から辛さを鍛えているようです。     (つづく)

*唐辛子の奥が深くて、どこで終わりにすればいいのか。あと少しでひとまず完結させるつもりなのですが。
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