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偽装食品の見分け方5

2007-08-10 22:35:46 | Weblog
写真は、雲南省北西部の維西付近の農村にて。農村では現金収入が少ないので、働き盛りのものの多くは、街へ道路工事などに仕事にでかけている。
 村には赤ちゃんとお年寄り、それに土地を耕す人がわずかに残るのみ、ということになりがちだ。

【あからさまな偽表示】
 量をごまかすだけのあげ底は、価格次第では納得のいく罪の浅い‘偽装’だが、品質のごまかしは言語道断の犯罪だ。

 日本でもいろいろとその方面の事件はあるが、中国での筆頭は、日本でも2004年に報道された「劣悪粉ミルク」だろう。

 ご存知の方もいらっしゃるだろうが、念のため解説すると、本来あるはずのタンパク質を、ほとんど含んでいない粉ミルクによって(通常の3%しか含まれていなかった)、乳児が栄養失調で次々と亡くなったという事件である。

 2004年に発覚し、全国規模で被害が確認された。もっとも被害のひどかった安徽省阜陽市では、100人以上の赤ちゃんに頭部が肥大するなど深刻な症状があらわれ、うち12人が亡くなったという。

 これは現代中国の問題が複合して起こった事件といわれる。まず被害地域の多くが、現金収入の少ない地域、とくに農村地帯でおこったこと。次に収入がないため、母親は生んでまもなくすると、働きに出ざるをえなかったこと、そのため乳児は粉ミルク一辺倒で育てられたこと、そして粉ミルクは安価なものを求めてしまった、という点だ。
 この事件について雲南からの報告は出されていない。雲南は伝統的に牛乳を飲用する習慣があったことから、一定規模の乳製品会社が少なくとも5社あり、管理体制がしっかりしていることとも関係があるかもしれない。
コメント
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