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昆明の幼稚園事情4

2006-10-13 16:54:04 | Weblog
写真は昆明の伝統的な生活用品市場の一角でめんこを打つ子供たち。子供が座り込めるほどきれいに磨かれた床も昆明ではよく見かける。

【公立の幼稚園】
 私たちの住む宿舎に一番近い、公立の幼稚園に行った。歩いて20分ほどのところにある環状西路の西側にある10年ほど前に開発され、建物全体が風雨にさらされて早くも古くなりはじめた地区にあった。この付近には児童保健所などの公的な幼児向けの施設が集まっている。ここへは引受先の別の人が案内してくれたのだが、彼の性格上、なんとアポなし訪問となった。

「俺の息子が通っていたのだから大丈夫だよ」と、Cさんは豪快に笑う。いやな予感がした。彼の息子は高校生なのだ。

 Cさん自慢の自家用車(中古の軽ワゴン車)から降りてみると、園庭には草花が咲き、芝生が敷きつめられていて、広々としている。園全体がぐるりと鉄条網のある塀に囲まれていたが、子供たちの歓声も聞かれた。4月だというのにプールをしたのか、濡れた水着が干してあった。給食室もあり、白衣をきたコックたちが饅頭をふかしていた。

 私は近いし、園庭も広いので気に入ったが、向こうから断られた。
 ベルを押すと、恐ろしげな顔をした中高年のおばさんが出てきて、ジャバラ門を開けることもなく、「募集は8月。9月から新学期。そのころにおいで」と、一蹴されてしまったのだ。アポなしとはいえ、あまりの対応にア然。公立は、黙っていても人が押しかけてくるので、こうもけんもほろろになれるのか。

 また夫の観察によると、あれだけ芝生がきれいなのだから、あの園庭は「見せる」もので「遊ぶ」ものではないのではないか、という。後に別の園に通わせる親に聞くと、その推測は当たっていて、園庭をきれいに保つために庭で遊ぶことはめったにないとのことだった。一人っ子政策のせいか親が過保護になりすぎて、外で遊ばせ怪我をさせると、文句をいう親も少なくないのだそうだ。

 そんなわけで、白馬幼稚園に通うことに決定した。手続きは住所と電話番号を書いて、入園後に保健所で身体検査をすればよかった。この検査で子供の血まで採られたのには驚いたが、雲南は肝炎やエイズが他地域より多いところなので、仕方がないのかもしれない。

 ちなみに白馬幼稚園は「芸術学院指定」というのが売りのようだった。ここで才能を見いだされると、さらに特別に習練を積まされて、万に一つの確率で中央(北京/つまりエリートコース)への道が開けることもあるらしい。おかげで授業には御遊戯の時間がやたらと多かった。

 月謝は、通常325元(約5200円)だが、私達は旅行が多く休みがちの予定だったので、ひとまず一日10元(約160円)と決まった。
コメント
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