

大禹嶺烏龍茶 《台灣百參年 冬茶》 ( Formosa Tea Connection )
世界一の半導体メーカー、インテルの普遍的価値観を表した Six Values (社是の代わりにあたるもの)の中に「リスク・テイク(Risk Taking)」が掲げれています。マーケット関係者には説明不要の概念ですが、「危険を承知で臨み、機会(チャンス)を得ようとする行為」とでも意訳できましょうか。
春摘み新茶まだ入荷していないので昨年の冬茶(10月摘み)です。台湾高山烏龍茶の中でも、とりわけ過酷な環境に位置し、茶樹が育ち得る臨界点付近の海抜2,600メートルの茶園で製茶されたものです。
台湾烏龍茶の一大産地、凍頂山が海抜800メートル前後。其の3倍以上の海抜の環境で敢えて製茶に挑むのは、「リスク・テイク」以外の何ものでもないように映ります。
リスク・テイクで此のお茶が得たもの、低海抜の産地では表現し得ない、清冽さと滋味の深さでしょうか。高原の冷気のように清らかである一方、味わいが薄いのではなく重低音のようにじわじわと身体に響いてきます。時折、顔を覗かせる南水梨のような瑞々しい甘味が実に心地好いです






NAMRING KING Upper( Mariage Frères )
facebook に逃げてて、相当に久方ぶりの更新です



同じ商品番号・商品名ながら日本とフランスで DJ Number が異なっており、見た目も相応に違います

写真1枚目: Japon
茶葉はしなやかに伸びた silver tips と新緑の青葉を多く含んでいます。早春摘みのため繊細で軽やかな印象ながらも、程好い甜味があり、春の息吹を予感させる力強さを内包しています



写真2枚目: France
茶葉は非常に size が大きく、Japon の3倍以上の嵩が張り、縒りも緩やかなため中國茶のような見た目をしています。Japon より繊細な個性をしており淡雪を想わせる一方、甜味を伴った滑らかな口当たりは同じ terror の産物であることを示しています。余韻で広がる青いアーモンドと熟す前の洋ナシを想わせる風合が心地好いです



NAMRING-POOMONG Upper EX-1 ( Mariage Frères )
表記間違えではなく、本当に2013年のF/Fです。



" NAMRING-POOMONG " という表記は一般的ではないような気がしますが、NAMRING 農園グループの傘下にある POOMONG 農園で作られた早摘みの F/F です

やや黒みがかった青葉、しなやかな silver tips を程好く含んでいます。火入れは極浅く、緑茶の新茶を想わせる風合をしています。繊細な趣、アミノ酸由来の滋味を感じた後、草餅を彷彿とさせる甘味が広がります




井の頭線の改札口を過ぎて、
吉祥寺の商店街をわき目に、
パルコのある角を曲がって、
東急百貨店の裏通りへ。
初めて訪れた時は店舗が2階にあることを知らず、何度も何度もお店の前の通りを往復してしまいました。Leafullさんの吉祥寺店10周年記念の特別 lot、CASTLETON Muscat(S/F, 2003) に魅了されて、毎 season、Darjeeling を求めて、こんなにも長い間通うことになろうとは思ってもみませんでした。
大学2年の時だったので、もう10年になりましょうか。
20年に及ぶ年月を重ねた分、建物としてのほころびも少なからずあるそうで、8月一杯で吉祥寺店は一旦closeになるそうです(ネット通販、銀座店等の他店舗は引続き営業)。
改装リニューアルとなるか、別の場所へ移転するか、それとも新たなソリューションを模索するのか詳細はまだ決まっていないそうです。
Leafullさんの体制自体は大きく変わらない筈なのですが、何故か10数年来の親友が海外へ行ってしまうような心境になるのは、この場所が私にとって唯一特別なものだったということかと。
今日のお茶会で愉しんだ、CASTLETON Muscatel DJ-105はtop runnerとしての最適解を追い求め、SUNGMA Yamada-BariDJ-29はこの10年で見違えるような美人になったと思います。この先の10年どんな素晴らしいお茶との出会いがあるのでしょう?
Life doesn't always turn the way you plan.
映画 "While you were sleeping" より

中取り純米大吟醸35 磯自慢 Adagio 2011 [720ml] (酒友 磯自慢酒造株式会社)
【アルコール度】 16度以上17度未満
【使用米】 特A東条秋津産特上西戸 山田錦 100% 100%
【精米歩合】 35%
定価で21,000yen + taxという非常に高価なお酒です

中取り35自体手に入り難いお酒になってしまいましたが、此は其の熟成酒とのこと。熟成期間自体は公表されていませんが、Adagio用に新たに熟成冷蔵庫を新設したそうで、3年以上は熟成されているのではないかとのことです



一口含むとしなやかに身体の内側へと浸透していきます。熟成酒らしいもち米や米粉を想わせる風合いがあるものの、円熟して枯れている趣は感じません


<Dec 31st, 2011>
(1) 黒龍 八十八号
(2) 磯自慢 Adagio
<Jan 1st, 2012>
@はせがわ酒店 表参道ヒルズ店
(1) 黒龍 二左衛門
(2) 黒龍 しずく
(3) 十四代 角新本丸 ※桝付
※(1)、(2)は飲み比べセット
(1) 黒龍 八十八号
(2) 磯自慢 Adagio
<Jan 1st, 2012>
@はせがわ酒店 表参道ヒルズ店
(1) 黒龍 二左衛門
(2) 黒龍 しずく
(3) 十四代 角新本丸 ※桝付
※(1)、(2)は飲み比べセット


純米酒 希望の光 日高見 [1800ml] (株式会社 平孝酒造)
【アルコール度】 16度以上17度未満
【精米歩合】 60%
【製造年月】 平成23年4月
大好きな、とてもとても大好きな蔵元さんが被災されてから2ヶ月ちょっと経ちました。此の蔵元さんのお酒の特徴は宮城のお酒らしい清冽とした呑み口、白身魚の刺身はもとより、白謙さんの笹蒲鉾なんかでやるのも私は大好きです。
数奇な運命が生んだお酒、ライフラインが途絶える中、醪の熟成が進み、奇跡的な仕上がりを見せたのが此のお酒です。The Macallan 1946 然り、過酷な環境というのは時として、我々にささやかな 『 希望 』 を見出してくれるように映ります。
やや主旋律の異なる旨口のお酒、蔵元さんも此の味は2度と醸せないと仰りますが、こうして我々の手元に届いた事自体が尊いのかもしれません。
