MacTiger!

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映画評論131「ウォッチメン」(2009年アメリカ)

2011-08-07 01:00:37 | Weblog
(ストーリー)

スーパーヒーローが現実に存在し、別の歴史を経過した1985年のアメリカ。世界は核戦争の危機に直面していた。
他方、元スーパーヒーローの「コメディアン」が殺害される。ヒーロー活動が禁止されている中でも非合法に活動している「ロールシャッハ」は独自に調査を進めていくが、事件が「ヒーロー狩り」ではないかと考え、かつてのヒーロー仲間である「ナイトオウル」ことダニエルや「Dr.マンハッタン」「シルクペクター」らに警告を発するが、それぞれが問題を抱え、本気に相手にされない。ところが、何者かの陰謀かと思われるトラブルに元ヒーローたちが巻き込まれていく中、ある謀略が進行していく…




DVD

(評価)☆☆☆
 同名のアメリカンコミックの映画化。そもそも大人向けの原作コミックであり、ヒーロー物の設定であるが、ミステリー、ハードボイルドタッチ、暴力、セックスシーンありでお子様向けのヒーローものではない。スパイダーマンとかXメンとか期待すると面食らうと思う。しかし、作品としてはシニカル、ダークネスかつ哲学的でおもしろい作品となっている。興味深いヒーローとしては、最初に殺される「コメディアン」とほぼ主人公っぽい「ロールシャッハ」が人間の残忍性、暗黒面と正義感の矛盾、暴力肯定主義的なアンチ・ヒーローとして描かれていて興味深い。人間性を超越してしまっている「Dr.マンハッタン」はなにやら狂言回し的で、残酷な犠牲を伴う「平和主義」というは質の悪い「ジョーク」としかいいようがない。もっとも、世界観はシニカルかつシビアであるが、最終的にジョークを奇跡としてふっ切る世界肯定的楽観主義のようなラストは「アメリカの正義」に対する大きな皮肉とみてよいのか、いろいろ考えさせられる。
 ヒーローの現実とかヒーロー禁止法とかの基本設定は「ミスターインクレディブル」と同じテイストだが、こちらはお子様と一緒にはみれない。最近こういったリアルヒーローともいうべきジャンルとして日本のアニメで「Tiger&Bunny」がある。日本ではヒーローをネタにしたストーリージャンルもまだまだ発展途上でしょうか…

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