細野さんのライヴに行ってきた。
今年9月に狭山で行われたハイドパーク・ミュージックフェスティバルの時と同じバンドメンバーで今日再び73年のソロアルバム「HOSONO HOUSE」からのナンバーを中心としたアコースティックなライブだった。
とにかく細野さんの声がいい。低くて深い味わいのある声。しかし、めったにライブでヴォーカルをとることはないので、今日は本当に貴重な機会だった。
出だしから恥ずかしい、とても緊張している、といいながらも「僕は盛り下がるのが大好き」「練習しない方が上手くいく」「リハーサルの方がいいのでそっちを見て貰いたい」などなど飄々とした独特の語り口で超マイペースっぷりを発揮。しかし「風をあつめて」をさっそく間違えてしまい、やりなおしたい…と最後まで気にしていたり。結局アンコールで希望通りやりなおしていたけど(笑)この曲はレコーディング以来歌うのは30年ぶりくらいなのだとか…。ひえー。
そうは言っても年を重ね円熟味を増した音楽は聴いていてとても安心感があった。
やっぱり細野さん最高。私の理想の人☆
ほとんど体は動いていないのにベーシストだけあって天才的なリズム感は健在。途中いきなり60年代の古いブルースを即興でやりだしたり、ラストの曲を歌い終わると軽やかにステップを踏みながら舞台の袖に消えて行ったり、次第に本人ものってきて、いつもだったら見られないような細野さんの姿をたくさん見ることができた。
細野さんのアルバムの中でも個人的には「HOSONO HOUSE」のセンチメンタリズムや厭世観みたいなものにぐっときてしまう。「恋は桃色」「ろっか・ばい・まい・べいびい」「終わりの季節」など生で聞けたことに感動。20代の毎日もがいていた頃、一人部屋で何度も繰り返し聞いてたこととか思い出し、ホロリ。
これからも、もっともっと歌ってほしい。
あんなに素敵な声なんだから。
終始リラックした雰囲気のライブでとても癒された。