Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

令和版・海外俳優列伝(25)ヴァル・キルマー

2022-09-07 00:10:00 | コラム
59年12月31日生まれ・62歳。
アメリカ出身。

本年上半期におけるビッグサプライズのひとつは、『トップガン マーヴェリック』の出来のよさ(!)と、米国における異様な興行記録、そしてこの映画に前作のライバル「アイスマン」ことヴァル・キルマーが「ファンサービス」というより「けじめ」として出演したことでしょう。


本人ははっきりとは明かしていなかった、けれども映画ファンはなんとなく知っていた「咽頭がん」による闘病。
いちど声を失い、AI技術によって再び会話出来るようになったという。

コロナによる制作の遅れが、ここでは吉と出たのかもしれないよね。
この再共演に、胸を熱くしたおじさんは多いことでしょう^^


※この映画を支えているのは、なんにもしないブラピ、映画史上で最高の演技対決を拝めるウォーケン・デニホパ、そして、ほとんど映らないエルビスを演じたキルマーさんなのです!!



<経歴>

元嫁は、同業者ジョアンヌ・ウォーリー。

ジュリアード音楽院演劇科卒業。
(同期にケビン・スペイシー!)

映画俳優デビュー作は、84年の『トップ・シークレット』。

『天才アカデミー』(85)を経た86年、トニー・スコット&トム・クルーズによる超大作『トップガン』の相手役に大抜擢され注目を受ける。

当時の自分は、この映画好きでなかったんですよね。
じつはそれは、いまでも変わっていません。
本年の続編は大歓迎で大絶賛していますが、なんというか、平気でミグ(旧ソ連製)を撃ち落とす無神経な展開に「どうなんだろ…」とガキながら思ったものです。

88年、ファンタジー活劇『ウィロー』で主役を演じる。
綻びは散見されますが、割と好きです。


『もういちど殺して』(89)、
ジム・モリソンの伝記映画で「ジムそっくりさん」以上の演技を披露した『ドアーズ』(91)。

こちらのシーンは、人気番組『エド・サリヴァン・ショー』で、代表曲『ハートに火をつけて』の「煽り歌詞」部分を変更するよう迫られ、でもオリジナルのまま歌っちゃった―という逸話を再現したところです…しかし、すごいキャスティングよね、バンドメンバーがケビン・ディロン、マクラクラン、フランク・ホエーリーって!!



『ブロンディー/女銀行強盗』(93)、上にリンクした『トゥルー・ロマンス』(93)、ドク・ホリデイを演じた西部劇『トゥームストーン』(93)、
いまとなっては不評が気の毒、だってバットマンの本来のイメージはこっちだったから…とさえ思う『バットマン フォーエヴァー』(95)で主人公を熱演したり、
デ・ニーロやパチーノの演技「圧」に負けなかった『ヒート』(95)、
『ゴースト&ダークネス』(96)、『セイント』(97)など大活躍の90年代でした。

『ポロック 2人だけのアトリエ』(2002)、『アレキサンダー』(2004)、『バッド・ルーテナント』(2009)、『ブラッド・アウト』(2011)などなど、
忘れたころに出演作が公開され、映画ファンは「ちょっと安心」したものの、90年代に比べると失速具合が尋常ではありません。

どの時点で癌を患っていたのかは分かりませんが、本人がそれを明かしたのは2017年のことでした。

そして本年、『トップガン マーヴェリック』で復活。
このひとが出ていたかいなかったかで、作品そのものの価値も変わっていたと思いますよ^^

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(26)ヴァンサン・カッセル』
コメント (2)
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