Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

黄金週間特別企画 やっぱり「ここ」が好き(21)

2018-04-27 00:10:00 | コラム
別名「サボっていることを誤魔化す」ための企画を、4ヵ月ぶりに復活させます。

お気に入りの映画のなかの、最もお気に入りなシーンを取り上げるというものです。


『太陽を盗んだ男』(79)

理科の教師(沢田研二)が単身、原子力発電所に潜入しプルトニウムを強奪、自宅で原子爆弾を作り上げる。

もちろん、自身の被爆を甘んじて受け入れながら・・・。


本来、映画というものは、このくらい大きな嘘を吐いても、このくらい強烈な毒を吐いてもいいはずだったのにな・・・と思わせてくれる。

本編には、「王と長嶋で、原爆キャッチボールをやってもらいたい」なんていうことばも出てくるし。


この映画で個人的に最も好きなシーン、、、の前に、2番目に好きなシーンをあげておく。

毎日暑いからエアコンでも買おうかな―といったジュリーに、菅原文太が扮する刑事が、

「日立のビーバーエアコンがいいらしいぞ」と返すところが面白い。



じつはビーバーエアコンは三菱製なのだが、それをツッコむのは無粋の極みだろう。

異様な物語なのに、こんなユーモラスな台詞を入れてしまうあたりに、この映画の頼もしさを感じる。


そしていちばん好きなシーンは、ジュリーが池上季実子を海に落としてしまうところ。

池上季実子はとっさにジュリーの髪をつかむと、被爆の影響だろう、髪は「あっさりと」しかも「ごっそりと」抜けてしまう、、、っていう。


こんな風に端的に被爆を表現出来てしまう力が、映像にはあるのだなぁ。




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明日のコラムは・・・

『黄金週間特別企画 やっぱり「ここ」が好き(22)』
コメント (1)
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