Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(216)

2017-07-27 00:10:00 | コラム
にちようびよりのし「しゃ」→「しゃ」ーく(シャーク)

シャーク(shark)とは、サメのこと。

ちなみに後述する映画、『ジョーズ』(75)のタイトル「JAWS」は、「あご」の複数形。


ややおとなしくなったが、自然発生的? に「サメのバカ映画」が大量生産され、ほとんど大喜利と化した時期があった。

その代表的な作品を、いくつか。


『シャークネード』(2013…トップ画像)

サメ+トルネード(竜巻)がヒトを襲う。

大喜利化の基本は、「サメとなにを足すか」だったのだ。

ちなみにシリーズ化され、第4弾のタイトルは、『シャークネード 4thの覚醒』(2016)である笑


『トリプルヘッド・ジョーズ』(2015)

頭部が増えれば強くなるという発想は、キングギドラあたりから持ってきたのか。




『ピラニアシャーク』(2014)

やろうとしていることは、分かるが笑




『シャークエクソシスト』(2015)

悪魔に憑依されたサメ。




『ビーチ・シャーク』(2011)

甲乙つけ難いバカ映画のなかで、比較的シンプルなこの作品の支持率が高いのは、ハルク・ホーガンの愛娘ブルックが出ているからでしょう。




ここに挙げた映画たちは、けっしてつまらなくはない。
超面白いってわけでもないけれど、これらより「はるかに、クッソつまらない」ビッグバジェットの映画なんて腐るほどあるし。

ほとんど90分以内で終わるというのも理想的、
この手の映画の不可欠要素・エロスもふんだんに盛り込まれ、
観るひとしか観ない・・・と、制作陣が開き直っているのでレーティングも気にしない、だから残酷描写もなかなかのもの。


ただ、いろんなパニック映画があるなかで、どうしてシャーク系がこれほどまでに流行したのだろう?

恐竜や「小さめの」モンスターだって、よかったはずなのに。
いや実際、それらもいくつか制作されたが、シャーク系のように大喜利化するまでには至らなかった。

海という背景が映画的というのもあったろう。
ゆえに水着美女を登場させ易かったというのもあったはず。

でもいちばんは、あのフォルムにあったのではないか。

害を加えるわけではないとしたら、ひたすら美しいという、あのフォルム。

あの生物に、なにを付け加えたら面白くなるか―それが、クリエイターたちの想像力に火をつけたと。


いっぽうで元祖の『ジョーズ』は、シャークになにも足さなかった。
というより、シャークそのものをほとんど登場させなかった。

コントローラーが故障していたため・・・といわれているが、それが本当かどうかは分からないものの、登場させないことで恐怖心を煽るという創造性・想像性は、いかにもスピルバーグだなぁと感心するのである。





次回のしりとりは・・・
しゃー「く」→「く」ーる。

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明日のコラムは・・・

『message』
コメント (1)
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