Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

しびれるたたかい

2013-05-12 02:10:03 | コラム
少々気が早い気もするが、基本「先走り」なので、映画界13年度上半期の総括を。


М体質なのだろうか、自分が映画に求めるもの、映画を観る理由というものは「ガツンとやられたい」、それに尽きる。

現実を忘れさせてくれるビッグバジェットや、ひたすら笑わせてくれる能天気なコメディも悪くないと思う。
思うが、それだけでは、

あー、映画を観た!

とか、

映画だ! これが映画だ!!

という感慨には、もはや浸れない。

ガツンとやられ、
実際に行動するかどうかはともかく、観終えた直後くらいは「このままじゃいかんな、自分・・・」とか、そういう気持ちにさせてほしい。

観るものを巻き込むくらいの気迫。
こっちは戦っているんだ、なんでオメーは座席にふんぞり返っているんだ!? という煽り。

そういうものを体感したくて、映画館まで行っている。


国産映画が好調とはいえ、じつはスクリーン数は「微妙に」減少している日本の映画界。
動員記録から「ひとりあたりの年間劇場鑑賞数」を割り出してみると、1.3本くらい、、、なんだそうだ。
米国や韓国は「少なくとも」3本以上で、あれ? と思ってしまう。

ぜんぜんダメじゃん!! みたいな。
シネコン活況って嘘? みたいな。


※うちのとーちゃん、フェイスブックの投稿より

「しかし、劇場映画ってみられない。去年の年末の『のぼうの城』、『黄金を抱いて翔べ』、『レ・ミゼラブル』、『ライフ・オブパイ』、『リンカーン』、そして『藁の楯』だ・・・。少ない・・・」

※それに対する、自分のコメント

「いえいえ、だいぶ観ているほうだと思います、かなりのひとが、いまネット視聴かDVDを選択していますから」


劇場に行かないのではなく「行けない」ひとも多いと思われ、アアダコウダはいえないけれど、
そんなヘンクツな映画小僧が上半期の映画から5本を選出すると、こうなる。

『戦争と一人の女』(トップ画像は、その関係者たち)
『ザ・マスター』
『ジャンゴ』(副題は気に入らないので、勝手にカット)
『セックスの向こう側 AV男優という生き方』
『愛、アムール』

順不同ではなく、ランキングと捉えてもらって構わない。

それにしてもエロスと暴力の要素「濃厚」な映画が多い・・・というか、『愛、アムール』以外は「それがすべて」みたいな作品ばかりだなぁ、ぶれてないぜ自分っ!! なんて思ったり。

ともかく。
これら5本の映画は別々の角度から、しかし同じ身体部位―頭部―を狙ってパンチを放ち、自分をぐらつかせてくれたのである。


そして。
先走りにもほどがある! と突っ込まれそうだが、来年に撮影開始、おそらく15年度中に日本上陸するであろう映画について、少しだけ言及しておきたい。

スコセッシの最新作、『サイレンス』。

遠藤周作の『沈黙』である。
巨匠にとって念願の企画であり、何度も制作のニュースは流れたが「単なるガセ情報」も多く、その度に映画小僧は落ち込んだものだった・・・が、今回は信憑性が高い。
まだ正式発表されてはいないものの、渡辺謙とイッセー尾形の出演は「当確」らしい。

10歳くらい歳を取っても構わないから、15年度にワープしたいくらいである。

なぜそんなに期待出来るのかって、そりゃスコセッシが自分の神だからで。
神からのパンチだよ、KO覚悟で正面から受け止めるべさ。


館内に明かりが戻った瞬間、スクリーンに向かって「効いたよ、そのパンチ」と呟いてみせる快楽、
これってほんとうに、射精以上に気持ちいいものなのだった。





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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『そういえば昔―コンビニのレジ前で告白したっけな』

コメント (2)
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