致死ウィルスの蔓延からかろうじて生き残った4人の男女の終末への旅が描かれる。
感染系の作品だがゾンビ型ホラーには向かっていない。感染者は死ぬのみで他者を襲うことは無い。したがって、空気感染、接触感染などの可能性を徹底的に排除していれば、とりあえずは大丈夫そうだ。
人間はいつかは死ぬ運命だが、どのような状況下でもいつ、どう死ぬかは大きな問題だ。
4人は兄弟とガールフレンドという設定である。向かう先は兄弟が幼い頃訪れた海辺の廃墟だ。隔絶された地で病の収束を待つ、という儚い望みに賭けている。
「約束の地」を目指す文学的詩情も漂う中で、終末の光景が静かに描かれる。
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