港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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住友不動産三田ツィンビル西館の公開空地

2012-04-15 13:28:06 | 港区のできごとあれこれ
 総合設計制度を利用して建物を建てる時、一定の条件で誰でも利用できる空地を確保すればその空地の量に応じて建物の容積の緩和を受けることができる。
 この空地を公開空地というが、公開空地が周辺地域の環境の向上に貢献するので、容積が緩和することができるという理屈になっている。しかし、この公開空地は地域の環境の向上につながるものは少なく、現行の総合設計制度はいたずらに高層建築物の建設を助長しているだけの制度として筆者(安藤)は疑問に感じている。
 その中で、比較的好感のもてる公開空地をご紹介したい。それが、三田3丁目の住友不動産三田ツィンビル西館の公開空地である。
 公開空地は西側の既存の樹木を生かしつつ、芝桜を広い面積に植え質の高い公園(庭園)となっている。計画した造園家の発想がよかったのであろう。来週、「芝桜まつり」も行われるようである。難を言えば、芝桜の生育がまだ十分でなく完璧な状態ではない。
 この公開空地の特筆すべきもう一つのことは三田4丁目側の道路と三田3丁目のツィンビルの敷地では15m以上の高低差があり、三田4丁目側の人も利用できるようエレベータを設置したことである。このエレベータは屋外で誰でも利用できるようになっている。これは三田4丁目などの方の利用にとても便利になっている。これこそ、地域に貢献できる施設である。この公開空地は大勢の人が公園としてまた通路として利用している。
 問題点は一つ、このビルの赤い色である。三田4丁目は三田寺町として歴史ある寺院が数多くのこされている。赤いビルが三田寺町の歴史的な景観を大きく損ねている。どうしてこんな色を使ったのか理解に苦しむ。

芝桜の公開空地

既存の樹木の保全と活用

公開空地の表示板

芝桜が美しい

公開されているエレベータ

赤い色のビルが景観を阻害している
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