町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

[悲報]VVVF車組み込み編成8642F、運用離脱していた件

2019年07月26日 | 東京急行電鉄

400両が製造された東急8500系の内、VVVFインバーター制御試験車を組み込んでいることから密かな人気を集めていた8642Fが、7月19日の38K運用を最後に営業運転を終了し、恩田へ向けて回送されました。現在は廃車に伴う各種部品の撤去と搬出作業が進められています。

34K運用の急行で加速する在りし日の8642F。廃車回送の日が決定してから、この編成のまともな写真はあったか・・・と画像フォルダを漁ってみたら、真夏の猛暑日に撮影したものが2枚出てきました。この編成は1987年に8両編成で登場し、元住吉に配置され暫定的に東横線で8590系と共に急行運用を中心に使用されていました。1991年に編成組み換えと10両編成化(中間車のデハ0808+デハ0711+サハ8980を8637Fに供出、変わりに8637Fから捻出のデハ0802+デハ8799+サハ8974と新製のデハ0818+デハ0718を増結)を実施し、最初の予定通り田園都市線で運用を開始しました。

10両編成の内、デハ0818+デハ0718は次期新型車である2000系の試作車的存在で、1C8M方式のVVVFインバーター制御で新造され、更にデハ0802+デハ8799は8000系グループの更新にVVVF化改造が検討されるようになったため、現車試験の為に界磁チョッパ制御から改造されました。VVVF制御装置は何れもGTOサイリスタを素子に用いた日立製作所のものですが、発する磁励音が異なっており0718と0802の連結面寄りに乗車すると仕切り扉が無い広幅貫通路であることも相俟って、起動時・停止時は豪快に磁励音が混じり合いました。

 

8642Fは1987年の製造ということで、9000系の設計を反映した比較的新しい設備の車両ですが、譲渡先も無く大井町線の20両に続き全車両が解体されるようです。2003年以降は東武鉄道直通にも非対応になり、運転操作や故障時の対応が他の編成と異なっている為厄介な存在だったようですが、それなりに新しい編成から廃車が進行しているのは残念極まりますね。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新時代の低床車、都営バスの... | トップ | 箱根登山鉄道新時代の開拓者... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。