町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

新世代江ノ電車両・2代目500形

2020年02月25日 | 小田急グループの鉄道・路線バス

2000年代も半ばになると、長年主力車種だった300形も代替が計画されるようになり、304編成が老朽化と塩害の影響で台枠に損傷が判明し、2005年9月で引退が決定。代替車で2006年春に、在来車各形式とは全く異なる新型車両として台車や空気圧縮機、蓄電池などを再利用して2代目500形が登場しました。2002年登場の20形まで、江ノ電の車両は抵抗制御車のみでしたが、満を持してのVVVFインバーター制御と極めて珍しい塗装仕上げながらステンレス車体を採用し、江ノ電では初物尽くしの新形式として、独特の存在感を放っています。

珍しく500形同士で綺麗に揃った4両編成を組み運用中の姿。通常は先頭と最後尾のみ使用するところ、全て上昇させた4丁のパンタグラフが勇壮ですが、回生失効を防ぐ為、この措置が取られています。これは他形式との併結時でも同じで、500形の特徴的な部分です。

2両単独で運用された501編成。同形式は、初代500形を意識して設計されている為、丸みを帯びた車体デザインなどから窺い知ることが出来ます。初代500形も、1950年代の地方私鉄車両として非常に画期的なヨーロピアンな雰囲気を漂わせる曲線を多様した車体に両開き扉・簡易クロスシート・テープ式自動放送を備えて登場し、世間をあっと言わせたことは良く知られていますが、クロスシート以外は現代の500形を思わせる部分があり、如何に斬新な車両であったかが分かりますね。その後の更新でこれらの特徴は全て解消され、他形式並みに揃えられてしまいますが、1997年登場の10形から、これらの設備が徐々に復活しているのが実に興味深い点です。

車内は先に登場した10形・20形が車端部にクロスシートを備えていましたが、500形は乗務員室後部以外はロングシートとしました。座席は現在主流の所謂バケットタイプではない通常のシートです。

ドア上には車内案内表示として、15インチ液晶画面を設置。向かって左は動画広告用ですが、地上波で配信される内容を流すわけではなくDVDの映像を繰り返し流すタイプで、撮影した日には使用されていませんでした。この設備は1000形グループにも波及し、車体更新時に設置されています。



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