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梅雨の大雨と水害

2005年07月05日 09時47分49秒 | 森をとり戻せ
ここ10年ほど毎年のように大雨による土砂崩れ、洪水の被害が発生している。
10年20年前はこんなに頻繁には発生してなかったように思うのだが。
短時間に集中的に降る雨の量が増えたのだろうか。今はそんなことはないと結論しておくが、僕の研究テーマですね。
雨の量に変化がないとすれば、雨に降られた地表側に何らかの変化が起きてると考えるのが妥当ですね。
治水関係者、林業関係者が数年前から唱えてることのコピーですが、やはり「山が荒れている」からと考えるのが一番納得できるわけです。
戦後木材の需要を背景に造林事業が全国の山林で行なわれた。当然植林されたのは建築用材としての杉、檜類です。これらが常緑針葉樹だったことが今日の悲劇の始まりでした。植林後30~40年で切り出し、建築用に出荷しようとの計画でしたが、最近の10数年は外国からの安価な輸入材にその販路を奪われた。売れなければ、金が入らない。金がないから、山林のメンテナンスもやらなくなる。植林された杉、檜はだれも手をかけなくなったのです。
杉花粉が問題になり出した時期と山林の歴史とが附合するでしょう。花粉だけではないのです。もっと深刻な問題を産んできたのです。落ち葉は地中の微生物、みみずなどが分解し、新しい土になります。常緑針葉樹は葉を落としません。だからその林では新しい土はできないのです。もう一つ、年中日があたりませんから下草が生えることがありません。要するに放置された常緑針葉樹林ではその地表がどんどんやせていくのです。そこに雨が来ると、土が流れるのは当然です。生きてた木も根こそぎ流れます。
皆さん、テレビの報道映像をよく観察してください。山が土砂崩れで下の国道、鉄道を押し流した現場で土砂といっしょに流れでた木が何の木か。流れ出るときに表皮を剥かれた白肌のまっすぐな木ですよ。杉、檜に違いありません。崩れた山を見てください。崩れた箇所はほとんどが針葉樹林部ですよ。
今年流れなかった林でも、根元の土は間違いなく流れてます。そしていずれ流れるのです。これが今の日本の山林です。この状況をなんとかしないと、今後ますます土砂災害が増加すると想像するのは簡単でしょう。
僕は「被害が出てから復旧で使う金」と「被害が出る前にメンテナンスに使う金」とを額で比較します。
僕はこういう考え方が一般化するよう努力します。
僕は「こなら」「クヌギ」の苗をたくさん育てます。植林する時が来ると信じて。
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ディープインパクト

2005年07月05日 08時42分22秒 | 国を憂う
7月4日 米国が彗星に銅の塊を打ち込み、宇宙のなぞ、銀河系誕生の秘密を探るべく、実験を行なった。
僕は「科学の勝利」とか「すごい技術」などと単純に賞賛できない、不気味な感じでこの報道を聞いた。
銅塊を打ち込まれる直前の彗星が大写しになったとき、数十年前初めてみた地球の像を思い出した。あの映像では陸と海は認識できたが、そこに生きる50億の人は全く認識できなかった。今回の彗星も何もない、ただの鉱物の塊のように見える。しかし、生物がいないといいきれるのか。いるとしたら、空から悪魔が落ちてきた、この世の終り事件になってるだろう。
地球上の科学者の横暴ではないのか?「科学の進歩のため」と称して、好き勝手をやってるといえないか?自然の摂理を逸脱した行為ではないのか?
かりに、あの彗星には生物は生存せず、迷惑をかける実験ではないとしよう。では今の地球上で今回の実験は必要十分なことだったのだろうか? 必要な実験だったというのはほんの一部のすぐれた科学者だけでしょう。一般の人にとってはどうでもいいこと、つまり、やらなくてもいいことだったはず。
一方時期を同じくして、英国でサミットが開催され、今年のテーマは「アフリカの経済的危機をいかに救済するか」だそうだ。NHKは中部アフリカの悲惨な現状を報道してた。今の我々地球は今回の実験をやれるほど十分に安定してないのだ。
今回の米国の実験報道を見て、一部の大国、科学者の傲慢と横暴を見た僕です。
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