監督・脚本のブルース・ロビンソンはもともと役者でその頃にルームシェアしていた仲間との相当にしょうもない生活をモチーフにした一作。
貧乏だけれど夢はあるといったきれいなものではなく、とにかく怠惰、デタラメ、行き当たりばったりで、周囲の年長者たちがまた輪をかけてしょうもないのが笑わせる。
何かつげ義春みたいなだらっとした魅力がある。
ロビンソンは役者とすると「アデルの恋の物語」でアデルの片思い(というよりストーキング)の対象になる若手軍人、「ホテル」でコリンヌ・クレリーのやはり妄想的欲情の対象になる政治活動家?をやっていたりと、モテモテの二枚目役なのだが観客まで魅了するとまではいかなかったようであまりぱっとしなかったのだが、「キリング・フィールド」の脚本を経て監督もやるようになるとは、この頃は夢にも思っていなかっただろう。