prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」

2012年12月25日 | 映画
しかし、西洋人は老けるの早いなあ。ダニエル・ラドクリフは「ハリー・ポッター」の最初の方は可愛かったのに、最近アルコール依存症が再発なんて伝えられたからいくつかと思ったら23歳。10代で依存症になっていたという。どういう呑み方してたんだ。ここでは4歳の息子のいる役をやっているが見た目全然おかしくない。というかすでにオッサン顔になってます。

実はこの息子がいる、というのがストーリー上でも重要なモチーフになっているので、子供の時のイメージがくっついてまわるダニエルをあえてキャスティングしたのではないかと想像される。
子供がつぎつぎと死んでいくという話というのをあまり嫌な印象にならないようにグラフィックに扱って、ラストも工夫してます。

撮影・美術のレベルはすこぶる高くゴチック・ロマン風の道具立てや雰囲気作りは秀逸。小道具に「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿が置いてある。あれもちろん日本発祥でしょ。言わざるを表わすゾエトロープ(スリットの入った円筒を回すと画が動くように見える、あれね)も置いてある。

潮が満ちると孤島になる屋敷の情景というのはポランスキーの「袋小路」を思わせるが、空撮で見せてしまうと機械の匂いが入ってゴチック風の雰囲気がちと壊れますね。ひたひたと水が増えてくるのを捉えたポランスキーの異様な映像感覚はすごかったなと余計なことを思い出した。

ショックシーンのタイミングがほんのわずか、何駒という単位だけれど間延びしているように思えた。
タイトルになっている黒衣の女が遠くにすうっと立っているカットというのも色の彩度を抑えたカラーで表現するのは難しい。ムリを承知で言うけど白黒で見たかったな。
(☆☆☆★)

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