prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「いつも上天気」

2007年06月29日 | 映画
ジーン・ケリー主演だし、題名からしてよほどノーテンキな映画かと思うと、三人の帰還兵が社会に戻って生きていくうちにバラバラになっていくのをどう食い止めるか、というモチーフで、そこだけみると「我等の生涯の最良の年」ばり。戦争が終わって10年しか経っていない1955年製作のせいか。
もちろん全体としては明るく楽しいミュージカルらしいミュージカルだが。

当時は最新だったらしいテレビネタが一番古びていて、逆に文化史的興味をひくぐらい。「これがアナタの人生」という実際のテレビ番組をもじったものらしい。
もっとも映画界としてはテレビの成長に危機感を持っていたはず。

ローラースケートを使ったりゴミバケツの蓋を足にはいたりしたミュージカル・ナンバーの工夫が楽しい。
画面を三分割して三人がそれぞれソロで踊っているのを並べて見せるシーンで、三人の動きが当たり前だがぴたりと一致しているのに一驚。バラバラになってしまったようで友情は続いている、という描き方に自然になっているのもいい。

振り付け師として有名なマイケル・キッドが出演しているが、逆に踊りでの見せ場はなし。
(☆☆☆★★★)


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