prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「さらば海底空母イ401 幻のパナマ運河大爆撃」

2013年08月13日 | 映画
1983/04/28 日本テレビ「木曜スペシャル」にて放映
出演 水野晴郎/宝田明/平田昭彦/高松英郎
監督 松本正志
脚本 山浦弘靖/松本正志
協力:小松崎 茂、高荷 義之、船の科学館、富士写真光機ほか
1983 日本テレビ 大映映像
上映時間 75分

ドキュメンタリー・ドラマと銘打っているけれど、実質は架空戦記といった方がよくて、日本の「海底空母」が太平洋戦争でパナマを爆撃したなどという史実はないし(計画はあったらしいが、すでに国力が尽きていた)、ついでにニューヨークも火の海にして自由の女神を吹っ飛ばしている。おいおい。

しかしイ401(伊号第四0一潜水艦)という潜水艦と有泉龍之介 という指揮官は実在だし、日本降伏後に自決したというのも史実。
ドキュメンタリー場面ではイ401の生き残りにインタビューしたり、工場跡をいとももっともらしい調子でレポートしたりするのが虚実皮膜を縫う感じで、しかもレポーターが水野晴郎なもので今見ると「シベリア超特急」風味が加わって、なんともいえない不思議な味わい。

「海底軍艦」を上回る海底空母、なんてものが本当にあったのかとちょっとつられて信じてかけてしまう。
川北特技監督いうところの、第二次大戦俺だったらこう勝てたシリーズと勝手に呼ぶのが可笑しい。今度は負けないぞ、という意欲まんまん。

ただ、戦争に勝つために開発したはずのメカそのものの魅力に淫してしまい、過剰に凝ってしまって国の総合力や戦略が追いつかずガラパゴス化するのは日本の特撮から携帯にまで至る日本の体質らしい。
日本の軍隊とか兵器ってやたらと海に潜ったり地下基地に閉じこもったりしたがるのね。

いくらなんでも潜水艦の狭いスペースからカタパルトを使うとはいえ飛行機が滑走して離陸できるのかというあたり、ありそうにないのが特撮だともっともらしく見えたりする。
宝田明と平田昭彦が軍人姿で並ぶ図というのは、なかなかこたえられないものがあります。

謎の大型潜水艦模型 旧日本海軍 特型潜水艦 

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