prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「草原の椅子」

2013年03月13日 | 映画
吉瀬美智子が綺麗に撮れている。佐藤浩市と並んだらすぐ生臭くなってもおかしくないのだが、中学生みたいな関係のままで不自然でもカマトトにも見えず、色々それなりに経験を積んでまた出発点に戻る爽やかさが出ているのがいい。

小池栄子の虐待母(虐待の描写そのものは幸い出てこないが)や、最初小さな子供を押し付けられた気の毒な継父に見えてだんだん壊れているのがわかってくる中村靖日といったエキセントリックなキャラクターが印象が強く役者も腕を見せるが、あまり深入りしないで全体としてはまともな人間の描写に焦点を当ててアクセント程度に収めている。

佐藤浩市が母親の虐待を受けた子供を預かるのにあたって公的機関に頼るのを勧めないのに、ちょっとひっかかった。取引先の西村和彦の社長のごたごたに知り合いの弁護士を紹介するくらいの世間知のある人なのだから、預けてみたけれど子供が居つきませんでしたという描写が入っていないと不自然な感じがある。
あとになって私立の託児所のサービスがどれくらい不十分なものかの描写は入ってはいるのだが、かなり経ってからなのでそれまでひっかかる分乗りにくいところあります。
(☆☆☆★★)

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