prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「アベンジャーズ」

2012年09月24日 | 映画
それぞれのキャラクターが国際会議みたいに勝手なことばかり言ってバランバランでいるのが、ぶつかりあっていくうちにぶつかること自体が一種のコミュニケーションみたいになってまとまっていくプロセスが丹念に書き込まれていて説得力あり。
世界の指導者らしき連中がもっぱらテレビ会議で直接顔を合わせずにああだこうだ指示を出してくるのと(それ自体はルーティンの描写だが)ちょうど対照的になっている。

ひとつにはキャラクターそれぞれが完全に別々でおよそかぶるということがなく、誰かを立てれば誰かが引っ込むこともないという珍しいケースだから、と思える。
もともとそれぞれ立っているキャラクターをもっと立たせるのにも怠りない。

すぐれたダイアローグが敷き詰められている会話シーンが撮り方も割とじっくりしていて3D効果より芝居を優先させているのはいい。
クライマックスの、全員がそれぞれの役割を刻一刻と臨機応変に変えながら全体としてはまとまっている戦い方は、アメリカン・フットボールみたい。

外宇宙からやってきて破壊の限りを尽くす連中は悪役というより天災に近く、ソーに対するロキも対立者ではあっても滅ぼすべき悪役とは違う。
(☆☆☆★★)

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