最初のうちドイツ語を使っていて、途中からここから英語にしますとわざわざ断って切り替えるあたり、どこの国でも英語で通してしまうアメリカ映画の癖をギャグにしている。この映画自体の国籍はフィンランド・ドイツ・オーストラリア。監督はフィンランド人。道理でフィンランドは宇宙にいないと妙に自虐的な扱いをしていたわけだ。
国際会議でアメリカだけでなく参加したほとんどすべての国が宇宙に軍事利用をしているのがわかるあたりは身も蓋もない。
北朝鮮が将軍様の設計と指導で宇宙船を作ったと主張したら思い切り嘲笑されるあたりもいい。日本がまるで影が薄いのはなんでだ。
チャップリンの「独裁者」の一部だけ抜き出してナチのプロパガンダにしてしまうというあたり、すごくもっともらしい。実際、それに類する実例はいくらもある
ただギャグのアイデアそのものの良さの割りに、頭で笑わせる段階にとどまって本当に腹を抱えさせるにはまだ弱い感じはする。
(☆☆☆★★)
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映画『アイアン・スカイ』 - シネマトゥデイ