前半は悪霊が存在するのを大前提とするホラー映画的な作り方をしておらず、悪魔憑きは精神疾患の症状だと解釈してもおかしくない範囲の描写に収めている。
本家「エクソシスト」でも前半は徹底したリアリズム、というよりセミドキュメンタリータッチで通してお化けをあまり信じないような客を引き込んだ。現代は嫌も応もなく近代合理主義的立場に立たざるをえないので、そういう手練手管が要るわけだが、その合理主義というのが必ずしも人間の幸福を約束するわけではない、というのもまた共通認識となっているだろう。
神父になるのを最終的に断ろうとする主人公の青年は、何を信じていいのかわからず、不信感と猜疑心ばかりが肥大している今の一般的な性向と合致する。
ルトガー・ハウアー扮する葬儀屋の父親との確執が根底にあるので、アンソニー・ホプキンス扮する神父が自然と本家のマックス・フォン・シドー扮するメリン神父のような第二の父的な立場に来る。その先輩神父がエクソシズムで少女を救えなかった罪悪感から悪魔につけ込まれ、彼に対して悪魔祓いを行わなくてはならなくなる運びと組み立てが巧みで、視覚的な派手さよりドラマチックな盛り上がりを見せる。
アンソニー・ホプキンスが持っている悪の化身レクター博士のイコンをうまく役のイメージに持ち込んだ。
バチカンのロケも魅力的。
(☆☆☆★★)
本ホームページ
Gumroad 人間パズル
Gumroad ブラックアウト
ザ・ライト ~エクソシストの真実~ - goo 映画
本家「エクソシスト」でも前半は徹底したリアリズム、というよりセミドキュメンタリータッチで通してお化けをあまり信じないような客を引き込んだ。現代は嫌も応もなく近代合理主義的立場に立たざるをえないので、そういう手練手管が要るわけだが、その合理主義というのが必ずしも人間の幸福を約束するわけではない、というのもまた共通認識となっているだろう。
神父になるのを最終的に断ろうとする主人公の青年は、何を信じていいのかわからず、不信感と猜疑心ばかりが肥大している今の一般的な性向と合致する。
ルトガー・ハウアー扮する葬儀屋の父親との確執が根底にあるので、アンソニー・ホプキンス扮する神父が自然と本家のマックス・フォン・シドー扮するメリン神父のような第二の父的な立場に来る。その先輩神父がエクソシズムで少女を救えなかった罪悪感から悪魔につけ込まれ、彼に対して悪魔祓いを行わなくてはならなくなる運びと組み立てが巧みで、視覚的な派手さよりドラマチックな盛り上がりを見せる。
アンソニー・ホプキンスが持っている悪の化身レクター博士のイコンをうまく役のイメージに持ち込んだ。
バチカンのロケも魅力的。
(☆☆☆★★)
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