prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「トゥルー・グリット」

2011年04月29日 | 映画
ビリング(配役序列)ではともかく、実質主役を担う14歳の(撮影時13歳とか)ヘイリー・スタインフェルドが見事で、レンジャー役がマット・デイモンだとは完全に忘れていて画面を見ていてもわからなかった。
どこの町の法で裁くかでもめたり、町境を越えて法を執行する役目が特に制定されていたりと、昔からアメリカはそうだったのだなと思わせる。

西部劇といっても光の感じが昔のそれみたいにからっと明るくない。
代わりにクライマックスの夜の野山をジェフ・ブリッジスがヘイリーを抱えて走り続ける夜の照明がオープニングと対になる格好で強い印象を残す。ブルーの月あかり一色のなか夜の家からさす暖色の光が、おとぎ話のような感触を出している。

スピルバーグが製作に入っているせいか、割とオーソドックスな西部劇。

オリジナルの「勇気ある追跡」は馬のたずなを口にくわえて二挺拳銃を連射しながら突撃するクライマックスしか覚えていないが、そこはそのまま再現されているみたい。中国人など前作(’69年製作)に出てきただろうか。
(☆☆☆★★)


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