prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「少女 an adolecent」

2004年03月06日 | 映画
題名からしてロリータものに近いかと思ったら全然違ってた。“少女”を可愛くも愛想よくもなく描いている。調べてみたら、主演の小沢まゆは出演当時20歳を過ぎている。そうでないと倫理上まずいのだろうが、ちゃんと中学生に見えるのだからフシギ。

壁紙が昆虫の柄だったり、車の装飾や道路の落書きがやたら派手(美術・日比野克彦)なところが、重要なモチーフになっている背中の刺青の柄と美的に呼応しているよう。もっとも刺青とか比翼連理とかいうとどうしても普通の日本人には縁のない世界のこと、と思える。

奥田瑛ニの警官というのはいかにもインチキ臭くて、そのうち警官であることを忘れてしまう。銃を素人に撃たせたりして、あれでよく署内で問題にならないもの。田舎の妙にがらんとした街の感じが良く出ている。
(☆☆☆★)


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ヌードが出てこなくても画面に妙な嫌らしさが出ている。粘っこい長回しは、ある程度低予算日本映画の定番になっている映像スタイルで、成功はしているが、通してみると長過ぎる(2時間12分)観は否めない。