鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

最近読んだSF 2017/5/29

2017年05月29日 21時42分16秒 | ゲーム・コミック・SF
すっかり夏モードになっちゃいましたね。まだ五月なのに(^_^;
既に真夏向けのワードローブを引っ張りだして着ておりまして、本当に真夏になったら何着たら良いんだろう・・・。
そんな陽気の中、汗かきながら読了したSFはこちら。

伊藤典夫翻訳SF傑作選 ボロゴーヴはミムジイ/ルイス・バジェット他、高橋良平編(ハヤカワ文庫SF)

作者やテーマに応じたアンソロジーはよく見かけますけど、翻訳者に着目したアンソロジーって初めて見ました。他の翻訳文学ジャンルにもこういうアンソロジー、あるのかなぁ。

翻訳SFを愛する者には避けて通れない、伊藤典夫氏の翻訳。浅倉久志氏と合わせて、鴨も子供の頃から本当にお世話になった超ベテランのSF翻訳家です。
鴨的には、伊藤典夫氏の翻訳は端的で引き締まったスマートさが魅力です。とにかく読みやすい。そんな訳文のイメージが強いんですが、このアンソロジーを読んで、海外の未翻訳短編の山の中から良品を発掘する伊藤氏のキュレーション力の高さにも感服いたしました。収録されている全7編、いずれもかなり古い作品ばかりですが、今読んでも十分鑑賞に堪え得る「Sence of wonder」を内包した、傑作とまでは言わないまでもハイレベルな佳作揃い。捨て駒無しです。

伊藤氏の選択眼のレベルの高さ故か、収録作は当時のSFとしてはなかなかユニークな着眼点を基にしたアイディア・ストーリーが多く、この手のアンソロジーにしては珍しく読み進めるにはある程度のSF的なセンスが必要で、初心者向きとは言えないかもしれません。SFを読み慣れてきた中堅SF者にオススメかもしれません。
第2作も企画されているらしいので、続編を期待しております!
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