鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

コクーン歌舞伎【南番】千秋楽

2006年04月24日 23時41分36秒 | 歌舞伎・落語・古典芸能
再びこんばは。
渋谷名物コクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」、先月観た北番に続いて、本日は南番!しかも千秋楽!
歌舞伎会の先行チケット予約でも1階最後尾の席しか取れなかった師匠曰く、
「平日の昼の部なのにさぁ、いったいどんな奴らが観に来てるんだろうね」(-。-)ボソッ
そりゃウチみたいな奴らが観に来てるんですよ師匠(-。-)ボソッ(笑) 鴨は有休取ったもーん。

で、南番です。フルストーリーを上演し、ストーリー性を重視した現代的な北番に比べ、こちらはお芝居としてのエンターティメント性を重視した舞台。コクーン歌舞伎らしい現代的な演出も随所に観られますが、従来の「東海道四谷怪談」の枠から大きく外れるものではありません。そういう意味では、コクーン歌舞伎でありつつも安心して楽しめる舞台です。あの濃いぃ北番を観た後だと、いやーあっさりしてるなって思っちゃいますねぇ~(笑)。星の数ほどある歌舞伎作品の中でもひと際濃いぃ四世鶴屋南北の代表作なのにねぇ。
まぁ、でもフル上演の北番の方が、南北が本来描きたかったであろう「生身の人間が蠢くこの世間こそ地獄なのだ」というテーマをより強く感じられるのは確かです。しかーし、北番のレビューでも書いたけど、北番のあの終わり方はあまりに抽象的過ぎて、お芝居としてはすごく消化不良だと思うんですよ。「東海道四谷怪談」は元々「忠臣蔵」の世界にある作品であって、本家の仇討ちと表裏一体を成す伊右衛門の最期がないとラストの収まりが悪いんですよねー。
そんなわけで、本来はやっぱり「三角屋敷」「小仏小平内」を上演してストーリーを明確にしつつ、「蛇山庵室」でケレン味たっぷりの趣向を魅せ、そして「仇討」で伊右衛門を討ち取ってすっきり爽快勧善懲悪!ってのがあるべき姿なんでしょうねぇ・・・それがホントのフルストーリーなんだから、当然と言えば当然ですが。でもこれ全部上演すると長いぞー(^_^;現代の舞台興行では難しいんでしょうねぇ。うーむ。

今日は千秋楽だったので、最後のカーテンコールは客席総立ちのスタンディング・オベーション。十八代目中村勘三郎丈から舞台上に招き上げられた演出の串田和美氏、大方の予想どおり舞台上の本水に投げ落とされる(笑)
びしょびしょになって再度舞台に上がった串田氏、爽やかな笑顔でこんな一言。
「コクーン歌舞伎、今年で12年目です。・・・12年前も落とされました・・・」
串田さん素敵

みんなのコクーン歌舞伎。
「さかなのはなぢ」ツマさんの南番
「文車に燃ゆ恋文」metal先輩の北番
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2 コメント

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全然やらない… (ツマ)
2006-05-04 21:05:47
WOWOWの今月の番組表を見ても、

今後の放送予定を見ても、ないんですよね。

北番、いったいいつ放送するのでしょう。

“怪談”でもあるから、夏にやるのでしょうか。

それにしても千秋楽をご覧になる鴨さんたちご夫婦、本当に格好良いです。いつかチケット取れたらいいな。あ、でも平日ですか…。
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北番 ()
2006-05-04 22:27:10
北番は、「コワい」というよりも「憂鬱」でしたね。

梅雨の時期に放送すると、湿度が上がってしまいそうな感じです(^_^;



千秋楽は師匠のこだわりで、歌舞伎を観に行く時は可能な限り千秋楽、無理なら初日を狙ってチケット予約してます。

鴨の有給休暇はほとんどこのお付合いに充てられている、といっても過言じゃないかもヽ( ´ー`)ノ
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