鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

よくぞまとめた

2012年09月30日 16時14分29秒 | ゲーム・コミック・SF
最近気に入って読み続けていたコミックが、無事完結いたしましたー。

   
星を継ぐもの/J・P・ホーガン原作、星野之宣(小学館ビッグコミックス・スペシャル)


SF人気ランキングで常に上位に食い込み、「SFミステリの金字塔」と言われるあのホーガンの代表作を、続編2編も含めて全3巻分、まとめてコミック化したものです。SF者なら読んでないとモグリと言っても過言ではないぐらい有名かつ人気の高いあのシリーズを、正面から取り上げるとはなかなか大胆な、と鴨的には思ったんですが、SFコミックでは定評のある星野之宣氏の作品だし、シャレで読んでみるかと第1巻を手にしたらなかなか面白くて、結局最終巻の第4巻までお付合いいたしました。

基本的には、原作「星を継ぐもの」「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」の筋を大きく外れること無く、謎解きも原作通りですが、キャラ設定やディテールにはオリジナルの設定が織り込まれています。たぶん、原作3部作の筋をそのまま忠実に追うと相当だれるので(特に「巨人たちの星」の該当ストーリー)、うまいこと刈り込んで緩急を付けていると鴨は考えます。原作では「巨人たちの星」でいきなり登場する敵対勢力が、本作では冒頭からちらちらと姿を見せており、原作の純粋な謎解きの興味に加えてサスペンスフルな緊張感もあり、SF慣れしていない人でも解りやすく楽しめる作品になっていると思います。ホーガンの原作に顕著なノー天気さも、上手に薄めていますねヽ( ´ー`)ノ
各所の評価では、原作第3巻にあたるコミック第4巻が「前半の壮大さに比べて尻つぼみ」「ただのアクションでドタバタとまとめてしまった感じ」と一部で不評ですが、原作がそうなんだから仕方ないんですヽ( ´ー`)ノつーかホーガンの作品は全部そうなんですヽ( ´ー`)ノ原作では男性のコールドウェル局長を美貌の女性に設定変更したことが「原作の雰囲気を壊す」との意見もありますが、ラスト近くのアクション・シーンでその設定が生きてくるとは思いませんでした(笑)局長カッコいいよ局長。

何よりも画力の高さに裏打ちされていますから、ビジュアル的に感動するシーン満載で、SF初心者にも安心してお勧めできる作品です。SF好きな人は、「あのホーガン節をどう薄めているか?」という観点から読んでいただくと興味深いかも(笑)
台風対策は万全です!
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