季節の花と言葉の花束

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季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「定家葛 (ていかかずら)」

2018-06-12 04:24:44 | 暮らし
名言名句(277)

「おのれの拙によりて人の能を忌むことなかれ」『菜根譚』

他人のやることについては、自分の能力不足を棚に上げがち

なものです。一つの事をなすにつけ、他人が自分よりも能力

が上回っていると思うと、つい敬遠し、忌み嫌ったりするも

のです。本来なら、同じ一つの事をやってみるにしても、相

手が自分と比べて能力が上だと知ると、謙虚に教えを乞えば

いいものを、人の共通心理として、嫉妬を感じ、敬遠しがち

です。今はやや下火になりましたが、カラオケがなぜあれほ

ど隆盛を極めたか、マイクを握る全ての人が、流行歌手にな

った気分で歌を歌えるからです。カラオケの声は、歌本来の

声ではありません。マイクという器具を通すと、どんな悪声

でも、一種の味を持って聞こえるから不思議です。その不思

議さに、カラオケ愛好者は、魅せられるのです。

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5月から咲いている花「定家葛 (ていかかずら)」

開花時期は、 5/15 ~ 9/末頃。
 7月頃いったん花は途絶えるが、
 その後
 新しい枝が伸びてきて
 また開花する。
・スクリュー型の変わった形。
・おいしそうな香りがする。



★謡曲の「定家」に由来する名前。

 京都を旅していた僧侶が
 夕立にあい、雨宿りで
 駆け込んだところが、
 昔、歌人の「藤原定家」
 (西暦1200年頃の人)が
 建てた家だった。

 どこからか現れた女性が、
 その僧侶を、
 葛(つる)のからんだ
 「式子内親王(平安時代の、
  後白河法皇の第三皇女)」の
 墓に案内し、こう語った。

 ”藤原定家は式子内親王を
  慕い続けていたが、
  内親王は49歳で
  亡くなってしまい、
  定家が式子内親王を想う執心が
  葛となって
  内親王の墓に
  からみついてしまった。
  内親王の霊は
  葛が墓石にからんで
  苦しがっているらしい”

 僧侶はそれを聞き、
 内親王の成仏を願って
 墓の前で読経した。

 じつは、先ほどの女性は
 式子内親王本人の「霊」で、
 僧侶が読経してくれたことで
 成仏できて喜んだ。
 そして、この、からみついた
 「葛」に後年、
 「定家葛」の名前がつけられた。


・「石綱(いわつな)の
  またをちかえり
  青丹(あおに)よし
  奈良の都を また見なむかも」
   万葉集


(季節の花300より)


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