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「瞳をとじて」、ビクトル・エリセ31年ぶりの長編映画!

2024-07-21 16:27:11 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆★

169分の長編。

「ミツバチのささやき」などで知られるスペインの巨匠ビクトル・エリセが31年ぶりに長編映画のメガホンをとり、元映画監督と失踪した人気俳優の記憶をめぐって繰り広げられる物語を描いたヒューマンミステリー。

映画『別れのまなざし』の撮影中に主演俳優フリオ・アレナスが失踪した。当時、警察は近くの崖に靴が揃えられていたことから投身自殺だと断定するも、結局遺体は上がってこなかった。それから22年、元映画監督でありフリオの親友でもあったミゲルはかつての人気俳優失踪事件の謎を追うTV番組から証言者として出演依頼を受ける。取材協力するミゲルだったが次第にフリオと過ごした青春時代を、そして自らの半生を追想していく。そして番組終了後、一通の思わぬ情報が寄せられた。

構成は枠物語を取り入れた凝ったのも。映画の中の映画といわけ。事前に説明があるわけでもないので、劇中劇から始まる。1947年が舞台の映画「別れのまなざし」で重厚な幕開け。主演俳優フリオ・アレナスがお屋敷に呼ばれて、老主人から人捜しを頼まれる。歳の離れた娘で、中国籍の妻とともに上海で暮らしているという。娘の顔写真を見つめながら屋敷を後にするフリオ。この映画の撮影シーンのようにフリオは姿を消した。映画は途中で中止となり、監督のミゲルも映画界を離れる…

後半は、すべての記憶をなくし施設で暮らすフリオに、娘を連れて行ったり、映像作品を映画館を貸し切って上映したりする。

結局フリオの記憶は戻らないが。

 

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