名探偵の過去

「古畑任三郎FINAL」第一夜、面白かったですねー。
いよいよ本日は、目玉であるところのイチローが犯人の第二夜です。
こいつは絶対に見逃せません。

そうそう、普段あまりテレビ…特にドラマを見ないのですが、
これだけは特別に見るんですねえ。初代からの、古畑ファンなのですよ。

いやもう、古畑に関しては、ちょっとばかりウルサイ人間でして、
色々な意味で2ndシリーズは面白かったなあ、とか、
3rdシリーズは、今泉含めて狙いすぎで、ちょっと引く部分も多かったなあ、とか、
前回のスペシャル「閣下の～」は、そんな3rdの名残キャラ"バイトの人"が興ざめだなあ、とか、
いろいろ作品に思い入れがあるわけでありまして。


もう何でも答えてしまいますよ。
さあさあ、古畑のどんどん質問受け付けますよ？

え、なになに？
「第一シリーズの第一話の犯人役」？
いや～、ハッハッハ。定番の質問ですね。
FAQですね！

まあM・吉田ほどの真のファンともなれば、そんなのすぐに答えて差し上げるところですよ。
第一シリーズの第一話の犯人役、ですよね？
そりゃあ、もちろん


・

・

・

…！？

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・

・


…まあ、古い話はいいじゃないか。
人間、後ろばかり向いていては、進歩がないと言うものだよ。
ほら、目の前にある「冬休みの宿題」を見てごらん。
君たちの未来はその紙のようにまだ真っ白だってことだ。誰の未来もな。
未来は君たち自身で作るんだ！


さて、ゲームにおいて名探偵と言えば、それころ色々おりますが、
三郎つながりで「神宮寺三郎」にちょっと焦点を当ててみたいと思います。

この人、今でこそジョー東みたいな髪型ですが、
昔はもうちょっと「オールバック」寄りで、渋さも控えめと言った感じでした。
控えめと言うか、ちょっとキャラが違う名探偵でありました。
なんじゃそりゃー。

どうキャラが違うのかと言うと、特筆すべきは、その取扱説明書にありますね。
冊子を開いて目次の次ページ、いきなり神宮寺三郎の自己紹介が載っています。
そこの書き出しは、以下の通り。

オレ？神宮寺三郎。
　新宿の裏通りにオンボロ事務所を構え
ている私立探偵だ。事務所はうす汚いけ
れど、居心地はなかなかいい。だけど、う
す汚い人間は大嫌いだ。わかるだろう？

誰も聞いちゃいないのに、いきなり「オレ？神宮寺三郎」って…
間違った昭和風ハードボイルド気取り丸出し。
なんか意識してる！意識してる！
当時のテレビドラマを何か絶対意識してるよ！
神宮寺を引きのカメラでモノローグしてるよ！

さて、そんな神宮寺の自己紹介のあとに始まる「プロローグ」ページ。
いよいよ物語が語られます。

　公園に生い茂っている樹木の葉というのは、やっぱ
り緑色をしていたのだと、この季節になると、あらた
めて思い出す。小学生の頃に風景を写生する授業では、
水の色は青、太陽は赤、木は緑色に決まっていて、そ
の色のクレヨンだけが減るのがはやかったものだ。
　この新宿中央公園のベンチに座っていると、周囲
の道路を走り過ぎる自動車の騒音が、耳に心地良い音
に聞こえるほど遠くに聞こえ、高層ビルの立ち並ぶ、
日本一の大都会の真ン中にすわっていることを、忘れ
させてくれるほど、のんびりした気分になるものだ。
　光り輝くネオン、ハデな色をした看板、自動車のク
ラクション、人の話し声……。光と音が渦巻いている
街とこの公園とが、同じ街にあることは、すぐには信
じられないことだろう。この街には２つの、いや３つ
の、いや数え切れないほどの顔がある。

オレ？神宮寺三郎。
新宿に事務所を持っているおかげで、仕事にはあぶれ
ないでいる私立探偵だ。

またしても「オレ？神宮寺三郎」。
この人、この言い回し大好きだ。
古きを語ったり、主観と客観を交えた情景描写をしたり、
散々精一杯に頑張ってカッコつけたセリフを並べた挙句に、


オレ？神宮寺三郎。


もう何もかもが台無しと言うか、いやむしろアリっすよ！OKっすよ！
なんつうか、流石はデータイーストっすよ！DECOっすよ！倒産しちゃったけど！
つーか、ここまで書いててまだ物語が始まってないよ！どうしよう！

しかし、昔はこれで…、いや、これが良かったんでしょう。
時代の流れって恐ろしいよ、ママン！


はてさて、古きを知ると言うことは、
見つけなくてよかった、人の意外な一面を知ることになると言うことですね。
…だから古い話はいいじゃないか、と言ったじゃないですか！
くわばらくわばら。



と、いうわけで、古畑任三郎の新しい決めセリフは

オレ？古畑任三郎。

にキマリですね！