ただのサッカーブログ

世間知らずの人間が書くサッカーを中心とした個人ブログ。2020年からはサッカー以外の事も少しずつ。

兵庫 加速する 若者の流出

2021-12-26 | Weblog
2020年令和2年2月8日土曜日
読売新聞、地域面播磨姫路版、文字起こし

ニュースの門@兵庫 人工減少 転出超過

県外への人工流出が止まらない。春の引っ越しシーズンには
進学や就職で多くの若者が県を離れ、少子化による人口減に
拍車をかけている。背景には、広く風土豊かな県域ならでは
の課題が見える。(安田弘司)

10年間で14万人減

人口は地域の活力を示すわかりやすいバロメーターだ。
県の人口は確実に、減少局面に入っている。

5年ごとに実施される国勢調査によると、終戦間もない1947年は
305万人。その後、臨海部を中心とする商工業の発展、
ニュータウンの造成などでぐんぐん増え、国勢調査をペースに
算出する推計人口では、76年に500万人を突破した。

だが、しだいに少子化が影を落とす。人口増は
阪神大震災(1995年)の後も続いたものの、ペースは緩やかもなり、
2009年11月、560万478人をピークに減少に転じた。

今年1月1日時点で546万482人。10年間で減った14万人は、神戸市の
中心市街地・中央区の人口に匹敵する。減少幅は年々拡大している。

女性の割合も拡大

県の担当者が「少子化と同じほど悩ましい」と言う課題がある。
若年層を中心とする県外流出だ。

総務省が1月末に発表した19年の人口移動報告によると、
県域からの転出者が転入者を上回る「転出超過」は、新潟、北海道、
静岡に次いで多い7260人。転出超過の内訳を年齢別にみると、
20~24歳は5053人、25~29歳は2045人で計7098人に上り、
実に全体の97.7%を占める。

20~24歳に限ると、より深刻な状況が浮かぶ。国が15~19年、
「20年時点で東京層から地方への転出・転入均衡」を基本目標に掲げた
にもかかわらず、この間に県からの転出超過2931人から
5053人に増えた。この世代で県を離れた若者に占める女性の
割合も26.5%から39.6%へと拡大している。女性は少子化対策の
カギを握っており、今後の人口動向への影響は極めて大きい。

全国に先駆けて商工業が栄え、その人材を育ててきた兵庫には、
37の大学が拠点を置き、毎年約2万人が就職していく。
だが、県内で就職する卒業生は3割ほど。
魅力ある職場はないのだろうかーー。

ガリバー 東京

若者たちの視線の先には、五輪を目前にして活況に沸く東京がある。
東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)への転出超過数は8716人。
東京圏全体への転出超過数は14万8783人で、前年より8915人も
増え、東京一極集中が高まっていることを示した。

さらに、大阪府への転出超過数は3302人で、前年より1168人増えた。
25年の万博を控え、兵庫県内を上回る戸数の新規マンション建設が
進み、「職住近接」や「都心回帰」を志向する世代を引きつけている。

県が手をこまねいていたわけではない。雇用の確保、地域資源の活用、
子育て環境の充実など、受け皿の整備に奔走してきた。それでも、
若者流出の流れは止まらない。対策は待ったなしの局面にある。

「活力を維持するため、人口が減っても豊かに生活ができ、
住民の希望がかなう地域にしていかなければならない。
それを支えるための施策の質が問われる時代に入った」。
年頭、井戸知事は幹部職員を前に、これまでにない危機感をにじませた。


MEMO

全国7位の人口546万人を抱える兵庫県だが、
中心部の神戸市でも人口減少が始まっている。
2015年の兵庫県の出生率1.48、人口約553万4800人。
出生率は、1965年から2005年まで、減少傾向だったが
2005年以降、増加中。人口は、2005年から2010年を境に
微減状態となっている。


将来人口を推計する指標には「出生率」が用いられる。
生まれた子どもの数から逆算し、1人の女性が生涯に
産む子どもの数を推定した数字だ。

人口が長期的に一定となる出生率は「人口置換水準」
と呼ばれ、現在の日本では「2.07」とされる。実際の
出生率は1974年以降、この水準を下回り続け、
人口減少の時代が訪れている。

県内出生率は1.48(2015年)で、全国平均と同様に低迷してきた。
子どもを産む中心世代である25~39歳の女性人口は
1980年に64万3767人だったが、2015年には
46万4779人にまで減少。00年に5.8%だった
50歳時未婚率も、15年には14.3%に上昇した。

若年女子が減り、出生率も低迷するという、
二重の課題が重くのしかかっている。


2019年兵庫県へ転入
中四国・九州 3461人
東海・北陸以東 1160人
近畿から(大阪府を除く) 628人

2019年兵庫県内の転出超過数
西播磨 1482人
中播磨 466人
但馬 1409人
東播磨 509人
北播磨 1401人
淡路 754人
神戸 187人
丹波 482人
阪神北 449人
阪神南 121人

転出超過数
東京圏内(東京、神奈川、千葉、埼玉)へ 8716人
大阪府へ 3302人
愛知など4県 491人






12月25日(土)
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