シネブログ

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『市民ケーン』

2007年09月01日 12時46分58秒 | 映画レビュー
原題:CITIZEN KANE
製作年度:1941年
上映時間:119分
監督:オーソン・ウェルズ
出演:オーソン・ウェルズ 、ジョセフ・コットン 、ドロシー・カミング 、エヴェレット・スローン 、アグネス・ムーアヘッド
オススメ度:★★★☆☆

ストーリー:
新聞王ケーンが、“バラのつぼみ”という謎の言葉を残して死んだ。新聞記者のトンプソンは、その言葉の意味を求めて、生前のケーンを知る人物にあたるが……。



コメント:
BFI(英国映画協会)が10年毎に全世界の映画批評家の意見を集約して世界映画史上作品ベスト10を選出しているが、この作品は1962年から2002年の40年間連続第1位に選出されているという。また、AFI(米国映画協会)も米国製作映画ベスト100の作品中第1位として選出しているらしい…。

世界中からそんなにすばらしい評価を受けている映画なら誰でも一度は観てみたくなることだろう。だが僕の感想としては「一体この映画のどこがすばらしいんだ!?」というのが正直なところである。はっきり言って僕の年代からすれば、本作に対しての評価が悪くなってしまうのも仕方ないことなのかもしれない。画質は白黒だし現在となっては当たり前のような映像や演出の連続。はっきり言って退屈である。

だが当時の技術からすればこれらは斬新かつ芸術的なものだったのだろう。

ディープフォーカス、ローキー照明、豊かな質感、前景と後景との極端な対比、逆光照明、天井付きの屋内セット、側面からの照明、極端なクローズアップと並列された叙事的なロングショット、めまいを起こしそうなクレーンショット・・・・・・・。

正直、映画検定4級しか持っていないような素人(←これ僕のことね^^;)がこんな技術を聞いてもさっぱりわかるはずがない。実際どのシーンでこれらの技術が使われているのか全く意識していなかったし、映画を楽しむ上で普段考えることではないので感じ取るのはなかなか難しいものだ。世界のベスト10とかベスト100という評価は、あくまで映画界に精通した人たちが勝手に決めているもので、観た人全てがそう評価できるものではないということを認識しといた方がいいだろう。

映画というものは”見て”感じ取れる”何か”が大事であり、それに伴う技術などは豆知識として後から知っておけばいいものなのだ。残念ながら僕は本作を鑑賞したことで特に大きな感動は受けることはできなかったが、後付で本作が映画界に与えた多大なる影響を知識として得られたことは、今後映画を楽しむに当たって良いきっかけになった作品だと言える。

オーソン・ウェルズという当時25歳の若き天才がいたおかげで今の映画界があるということも心に刻んでおこうと思う。


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