シネブログ

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『ボルケーノ』

2008年07月07日 00時19分38秒 | 映画レビュー
原題: VOLCANO
製作年度: 1997年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 106分
監督:ミック・ジャクソン
製作:ニール・H・モリッツ、アンドリュー・Z・デイヴィス
製作総指揮:ローレン・シュラー=ドナー
脚本:ジェローム・アームストロング、ビリー・レイ
撮影:テオ・ヴァン・デ・サンデ
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:
トミー・リー・ジョーンズ マイク・ローク
アン・ヘッシュ エミー・バーンズ博士
ギャビー・ホフマン ケリー・ローク
ドン・チードル
ジャクリーン・キム
キース・デヴィッド
ジョン・コーベット
ジョン・キャロル・リンチ
マイケル・リスポリ
マルチェロ・テッドフォード
ローリー・レイサム
スージー・エスマン
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
中度の地震が続く中、地下鉄工事現場で作業員が事故死する事件が発生。死因は蒸気によるものだとされたが、市の危機監理局(Office of Emergenxy Management)局長であるマイク・ロークはこの街に忍び寄る未曾有の恐怖を感じていた。そして地震学者のエミーは地下での調査中、同僚を失いながらもここで火山活動が行われている事を突き止めた。だが時既に遅し、エネルギーを蓄え過ぎた溶岩流は遂にタール池から噴出、周囲の建造物や椰子の木々を燃やしながらウィルシャー通りに溢れ出た。火山弾が降り注ぎ、地獄と化すロス市内。このまま溶岩が流れると避難場所が危険だと判断したロークは通りを塞き止める事を決定する。次々と資材が運び込まれ、警官や消防士らの協力で堤防が築かれた。はたして迫り来る溶岩流に彼らは勝つことが出来るのだろうか?

コメント:
火山を題材にした映画と言えば、同年に公開された『ダンテズ・ピーク』か『ボルケーノ』のどちらかと言えるだろう。個人的には後者の方が好きである。ロスの中心で火山が噴火するという有り得ない設定が逆にリアリティを生んでおり、自然災害の恐怖を見事に作り出していると言える。自然災害なんて誰にも予測不可能なものなのだから、これくらい大胆な発想はそれなりに受け入れられることができるだろう。

本作の見所と言えば、なんといってもあの”溶岩”だ。触れたもの全てを燃やし、そして溶かす。時にはゆっくりだが、じわじわと街を呑み込む姿はやはり恐怖の塊に違いない。今回は溶岩が地下鉄や用水路を流れるなど、都会の地形を利用した襲撃の連続で、まるで人間を試しているかのような展開がとても面白いのだ。そんな恐怖に立ち向かうのが主人公の危機監理局局長を始め、学者、警察官、消防士、地下鉄職員、医者のプロフェッショナル達なのだ。人間が知恵を振り絞れば適わないものはないと言わんばかりに、あらゆる手段を使って溶岩に立ち向かっていく。

確かに脚本や演出に対するツッコミどころはたくさんあるが、本作では人間の知恵、思いやり、そして勇気のある行動を見るには相応しい作品である。現実の世界でも今年は自然災害が絶えない状況だ。この先も地球で生きている限り、いつどこで自然災害に遭遇するかわからないだろう。だがそんなときに自分ならどう行動できるか?どうやって生き延びるか?本作は観た者の心にそんな選択肢を問い掛けてくる作品に感じた。


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