2月18日
7時半に曇り空のアハメッド・エラを出発、気温は25℃。
出発してしばらく行ったところでS社名物、アポなしお宅訪問ということで、道路わきのアファール族の集落に立ち寄り。
このあたりではあの丸いテントではなく、家はトタンづくりになっているが、中を覗かせてもらっても家具などは一切ない空っぽ。
天気が悪いのでみんな寒そうにしている。
家の前では我々のガイドとこの集落の顔役らしき男が交渉中。
写真を撮らせてくれた若いお母さんはたぶんまだ15,6歳、ほかの女性は「自分の物」というように扱われていて、う~んと考えさせられる。
この先は道がどんどん上りになって
標高2000mほどまで上がると激しい雨、厚い雲の中に突入して周りは真っ白になった。
やがて峠を越えると雲は晴れて青空が広がり、
このあたりでも標高は2000mもあるが久しぶりに農耕地が広がり、遊牧のアファール族の土地から農耕のティグレ族の土地に入った。
家もカラフルになって、なんとなく空気が穏やかな感じがする。
しばらく行くと突如巨大なリゾート施設建設予定の看板が現れて
その先の町は建築中のビルだらけ。ウクロと言うこの町はなにやらとても景気がいいらしい。
ムスリムの多いアファールの土地からクリスチャンの多いティグレの町に来ると、女性の装いも華やかなスカートに白いショールに変わる。
この町から幹線道路をはずれて30分ほど。
やってきたのはアブレハ・アツバ教会。
崖を横に掘った岩窟教会で創建は4,5世紀ごろとエチオピア正教の教会としては最も古いらしいが、正面の張りだしたポーチは植民地時代のイタリア人が作ったらしい。
木の扉を開けてもらうとまわりはエチオピア教会独特の壁画だらけ。
大きな目の天使や、馬に乗った聖ジョージが特に目立つが
これらはビールのラベルにもなっている。
奥に行くほど絵も古そうで
アダムとイブなどわかりやすいが、あとは殉教者の姿だろうか。ロンプラによれば17,8世紀のものらしい。
悪魔とおぼしきこれなどはチベットのヤマーンタカみたいだし
教会の一番奥には司祭しか入れないところがあるのは神社のよう。
入り口の脇には祭事に使う太鼓や鈴が置いてあったが、その横にあったT字の杖は、「休憩の時にあごを乗せるもの」というのには笑った。
壁画をじっくり見せていただいて外に出ると、門の近くには大きな木がある。
いちぢくの木だそうだが、旅行中何度か飲んだAmboというソーダ水のラベルはこの教会のこの木なんだとか。
この周辺にはこういう教会が100以上もあるそうで、すでに欧米人には人気だそうだが、マイナーな教会ばかりをめぐるのも面白そうだ。
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