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Double Rainbow

2009-07-20 18:06:51 | Scene いつか見た遠い空
日曜、うちであれこれ作業した後、スカパーで『喜劇 駅前団地』(‘61年)を観る。
その辺の時代の原稿を書いていたこともあり、当時の東京にぜひタイムトリップしてみたいなー
と思いつつ窓外を見やると、夕空が妙に美しい。そこでルヴァンに買い物がてら散歩することに。

外に出ると むわっとした空気を縫って、ぽつんぽつんと少々間延びした間隔で雨雫が。
傘を取りに戻ろうか否か逡巡しつつ振り向くと、天空にぎょっとするほど巨きなダブルレインボウ!
足もとからくっきり架かった二筋の虹は思いのほか空に長く留まり続け、
ほーっ..と立ち止まって眺める人々はみな 少し夢のなかにいるみたいな表情をしていた。

東の空に虹が融けた後、夕暮れの精が西の空を速やかに席捲した。
ジョビンの「Double Rainbow」を鼻ずさみながら井の頭通りをてくてく。
虹の後のマジックタイムは熟れた夏の果実のように濃く澄んでいた。




先週末は池袋での取材後、せっかくサンシャインに来たのだし、とプラネタリウムに寄り道。
私が見た回のプログラムは、皆既日食のスペシャル番組と夏の夜空を彩る天の川についてだった。

天の川が東京で見えなくなってから、36年経つそう。
高度成長期の頃を境に空が濁り、街が不夜城化したことがその一因のよう。
人工的な夜景も面白いけど、天の川に勝る煌きはないなあ…と、CGの天の川を眺めつ溜息。
しかし、天の川って銀河系を真横から見た図なんだと初めて知った!


プラネタリウムといえば、今はなき東急文化会館の五島プラネタリウムが懐かしい。
初めて見たのはまだ幼稚園の頃だったが、天球に煌く無数の星たちの棲む世界にいたく心酔し、
自分もそこの住人であることにわくわく心ときめかせた。と同時に、
自分という存在など星屑よりもちっぽけな宇宙のアクタなのだと幼心に思い知った瞬間でもあった。



週末から弟の竜ちゃんが研究会で泊まりに来ており、岡山名産の白桃をお土産にくれた。
普段食べている桃を遥かに凌ぐ甘美な香りに、またたびを嗅いだ猫みたいなうっとり貌に。。
糖度センサーで選別されたものらしく、頬張るとコクのある果汁の甘みがただちに全身に行き渡る。
ありがとう!

ピーチつながりで、Natural Calamityのアルバム“PEACH HEAD”の
とろーんとしたメロディを久々に聴きたくなった。


最近は ひとりでぼーっとするとき、昔のミニマルミュージックをよく聴いている。


テリー・ライリーの「A Rainbow in Curved Air」は、以前も書いたことがあるような気がするけど
雪の日にむしょうに聴きたくなる。昨日虹をみたせいか久々にかけてみた。
同じくライリーの「Last Camel in Paris」は夜明け前あたりになるとなぜか聴きたくなる。
ジョン・ハッセルの「Power Spot」は、学生時代から真夏の夜になると辿り着いてしまう音楽のひとつ。
どこか深い深い深いところへと連れていかれる感じがたまらないのだ。



今日明日は家でゆっくり原稿書きの予定。22日朝は太陽の下でスタンバるつもり。
皆既日食はさすがに経験ないけど、部分日食は子ども時代に校庭で下敷き越しに見たことがある。
でもあれって目を傷めるからしちゃいけないことだったのね。いまさら知りました。
だから視力が悪くなっちゃったのかなああ?

皆既日食デイ、天気予報に反してどうか晴れますように。


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コメント
 
 
 
日食 (すみ太)
2009-07-22 21:26:22
仕事中にビルを飛び出して観ましたが、眩しくて、でもそんな感じのおひさまでした。。。
やっぱり目には悪そうです。
太陽や月や星、そして宇宙のことを考えると私たちってちっぽけですよね。
いつか宇宙船で旅してみたいけれど、未知の世界が存在するのも素敵な感じがします。
 
 
 
Unknown (LunaSubito)
2009-07-22 23:33:03
日蝕、目撃したんですね!
東京はあいにくの曇天でよく見えませんでした。
NHKの硫黄島からの生中継映像があまりに鮮烈で
それに見入って感涙さえしている間に
東京の日蝕がちらっと見えたようですが
見そびれちゃいましたーー。
まあ、日本にこだわらなければ
生きている間に世界のどこかで見られるかな、と。
 
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