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目黒川コロッセオ、夢の島(World Happiness)

2009-08-11 02:59:01 | Event
ここのところ、熱帯の島にいるような空気。同じ熱帯でも、カラッとドライなハワイみたいな島より、
じとっとウェットなバリとかベトナムみたいな所の方が個人的には好みなのだが、
あいにく先週末はそんな所へ行くこともなく、“目黒川のコロッセオ”や 夢の島で過ごしていた。

と、目黒川のコロッセオとは――


「これ、タダオ アンドー作品?」と見まごうような巨大な円形状の構造物が
渋谷から池尻大橋の間、目黒川のほとりに着々と構築されているのをご存知だろうか?
正体は、国道246の上を通過している高速道路(渋谷3号線と中央環状線)をつなぐ
ループ状の「大橋ジャンクション」。サイズはローマのコロッセオに匹敵するといい、
その深さは10階建てのビルと同じくらいなのだとか。

週末、その大橋ジャンクションの見学会に行ってきた。
↓これは今年5月撮影の「大橋ジャンクション」空撮図。
首都高速道路㈱発行リーフレットより

リーフレットいわく、山手トンネルが全部完成すると首都高をはじめ一般道の流れもスムーズになり、
年間約20万tのCO₂削減になるのだとか。それは東京23区の3割を森にするのに匹敵するほど
エコロジカルなことなのだそう。もし、それが真実なら素晴らしいことだけど、
果たして机上の計算通り運ぶのか否かは、かみのみぞ知る でしょう。

さて、巨大なジャンクションの建設現場に近寄ると、乾いたコンクリートの匂いにさっと包囲される。
中に入ると、どこかSF映画の撮影現場みたいな、あるいは古代墳墓の発掘現場のような雰囲気。


ヘルメットや団扇、ドリンクを配布され、作業員に従いていざ内部へ。一見、普通の高速道路と
変わらない一角で、ジャンクションの断面図やシールドマシンの模型を見ながら、
環境&安全的にいかに優れた工法・仕様になっているかという説明を受ける。


そこからさらに建設途中のループを徒歩で進んでいく。

それにしても、建設途中の状態って、廃虚に似た倒錯的なフォトジェニックさがある。
タルコフスキーは「惑星ソラリス」のラストシーンに首都高を使ったけど、
ここもいつか別の記号を持って思わぬ作品に登場するのかもしれない(予言)。
 

できかけループからさらに草間彌生チックな大小の水玉パンチングメタルに
覆われた非常階段をどんどん昇っていくと――


だだっぴろい屋上に出る。空が広い。まっさらなコンクリートが一面に広がった
都市のエアポケットのような空間が、妙にシュールで快かった。
パンフによると、将来ここは「周辺の大気や騒音など、環境への影響を低減するための
覆い(覆蓋)の上に屋上公園が“立体都市公園”として整備されます」とのこと。
現在すぐ脇に再開発中の高層ビルに入る図書館などとも連結するよう。


屋上からナカメ方面を一望。


私は別に工事現場萌えのヒトではないけど、見下ろす建設現場はLEGOブロックみたいで面白い。
日本に数台しかないという巨大クレーンなんて、ゴジラより怖いからもう!
しかし、この蒸し暑さと間断なき機械音の中ではたらくおじさんたち、本当にお疲れさまです!!


夏休みのせいか、おこさま見学者も多数参加していた。彼らが大きくなっても、
東京って やっぱり工事中だらけなのかな。「パパはむかーし、ここが建設中の時に見に来たんだ。
想像できるか?」って、いつか彼らの子供にドライブしながら自慢げに語るのかな。

最後は再び目黒川に面した出口へ。思いのほか重いヘルメットを外して一息。。

大橋ジャンクションは、昨夏見学した山手トンネル(拙宅とも至近)と直結しており、
いうなれば、排ガスまみれの空間を丸ごと排気装置のついた“フタ”で覆っちゃって臭いものに蓋し、
どうせならそこをエコついでに屋上緑化も兼ねた区民憩いの公園にしちゃおっ♪
という発想かと(憶測)。=エコという図式には疑問が残るけど、高速に被せるフタには賛成です。

おみやげに、Mr.ETCのゆるきゃらグッズ(携帯ストラップ、エコバッグなどなど)いただいた。
出色は女性キャラであるMs.ETCカレージョのレトルトカレー(中)。首都高㈱×ハウス食品の
コラボ商品なのだが、「カレージョカレーは首都高を安全に走行いただくための景品です」との
但し書きも、パッケージを飾るカレージョ嬢の貴婦人風いでたちも、どこまで本気なのか冗談なのか。。


この後、あるいみ大橋ジャンクションよりも無機質な お台場の東京ビッグサイトへ。
玉石混交の癒しフェアで凛ととした香気を放つ蜜蝋キャンドルを販売していたちねんさんのブースに
お邪魔してカナダ直輸入の蜜蝋アイテムを入手し、ついでに冗談半分でオーラ写真を撮ってもらい。
(私のオーラは9割がグリーン、一部が黄色と金色だった。愉快な平和人ってことらしい:笑)
その後、あかしさん、やおちゃんとそのお友達のミナさんと新橋でゴハン。久々の邂逅、楽しかった!
ちょうど東京湾華火大会だったこともあり、浴衣人の群れと多数遭遇。浴衣、久々に着たいなー。



9日は6日の広島に続き長崎に原爆が投下された日。以前、弟が教え子の学生にテストしたら、
「原爆が落とされたのは沖縄」と答える子も居たという。戦後60余年の歳月は、短いようで長いのだ。
私も思いっきり平和ボケな戦後世代だけど、湾岸戦争や9.11を経て意識は一変した。
ヒロシマ・ナガサキのみならず、アフガニスタンにもイラクにもアメリカ本土にも
世界各国にさまざまな形で被爆した人たちが相当数居る。No More Hibakushaを心から願う。

その9日、夢の島で開催されたWorld Happiness2009へ。戦後の産物で埋め立てられた島で
ハッピーな音楽に興じていられる自分は、世界の中でつくづく幸せ者なのだろうな、と思った。
(写真撮影不可だったので、配布されたORANGE100%の団扇&レジャーシートにてご報告)

一緒に参加したのは、ご学友のえとさん&やごちゃん&
「わいえむうぉー?しらにゃあい」な えとさんの愛娘りんちゃん5歳。
のっけからピクニック気分で参加していたけど、照るでもなく降るでもなくのお天気で何より。
Pupaは相変わらずチャーミングで、聞き流していたLOVE PSYCHEDELICOも「Nice Age」の
カバーに思わずにっこり。昔「カルトQ」(懐っ)のYMO特集で優勝していたまりんことY.Sunaharaも
粘りけのあるビートとエレガントな旋律で私的に盛り上がった。この人の音楽、大好きなのだ。

後半のスチャダラパーからムーンライダーズで、それまでステージに背を向けていたりんちゃんが
にわかに踊りだす! やはり母えとさんのDNAは争えない。私は「夢が見れる機械が欲しい」で感涙。
「くれない埠頭」で「夏は終わった♪」とえとさん母娘が帰った後、なんだか妙に懐かしい感じの
相対性理論を経て、大トリはもちろんこの方々。

まさかのビートルズ「Hello, Goodbye」で始まり、アンコールの「Fire Cracker」まで
淡々とオーディエンスを揺さぶってくれた。個人的には「1000 Knives」にくらっとした。
そもそも私は少女時代にYMOよりむしろ坂本龍一のソロ「千のナイフ」に傾倒していた人なので。
‘80s謳歌組のやごちゃんと一緒に最後までくらくら(巷で話題の薬物とは一切無関係です:笑)


帰り、去年と同じく敷地内の夢の島熱帯植物館に寄り道。夜しか咲かないバナナの花や
たわわになっているカカオの実、発光するキノコ、食虫植物などなどをうきうき見て回る。


咲いたばかりのオオオニバスの花、今年も見られてよかった。はっとするほど甘い香りがした。




☆先週、その他もろもろ。

火曜は取材でパンパシフィックホテル横浜にあるトゥーランドット游仙境へ。
レストランの窓からは大観覧車が。でもその真下に見えた「恐怖の館」なる建物の方が気になった。。


帰り、高速を走る車のバックシートでうとうと。ふと見上げると、夏色の東京タワーが視界に。



水曜はカッシーのお誕生日祝いで武蔵小山のチュニジア料理店イリッサへ。
メリティさんの作る料理はどれも優しい味付け。ローズ水で淹れるコーヒーも美味。
界隈の路地には小料理屋さんなどが累々と。ウケたのは「焼肉カサブランカ」と「麻雀ローマ」。


お腹いっぱいになった後はキムリエさん&レイちゃんとカッシー宅でわいわい。
いつかみんなでローマ経由チュニジアに行けたら、さぞかし楽しいだろうなあ!


本日は雨曇りだけど、先週は満月週間で美しいお月さまに何度も逢えた。
夜明け前、ベッドルームに差し込む月明かりに見とれてうっかり朝を迎えたり。
月の真下には煌々ときらめく星も。

月が沈む直前、「ジ…ジジッ」と生まれたての蝉が鳴き初める声を何度か耳にした。
空が白む頃には、その新米蝉くんもジーンジンジンという大合唱の立派な一員に――
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