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大谷石~元湯~益子~栃乙女旅

2009-02-14 17:09:06 | Travel 国内外猫の目紀行
本日、春のような陽気。つい二日ほど前、雪景色を眺めながら温泉に浸かっていたのが夢のよう―

週半ば、kumiさんと大宮で取材した後、宇都宮でキムリエさんたちと合流し、栃木方面へ取材に。
宇都宮の夜はご多聞にもれず餃子。中国で食べた水餃子より美味しかったかも?!

翌日は、大谷石地下採掘場跡へ。大谷町に近づくにつれ、大谷石の塀や蔵の家並みが増え、
巨大ないきものの牙でがりごりえぐられたような岩肌が 所々むき出しになっているのが見えてくる。
まるで「隠し砦の三悪人」とか黒澤映画に出てきそうなロケーション。或いは児童向け戦隊ものとか。


地下採掘場跡も、映画ロケにもってこいな雰囲気。
資料などでは古代ローマ遺跡に似ているという記述を目にするけど、
エジプトのピラミッドとか神殿の内部にむしろ近い印象を覚えた。


坑内の温度は2℃。冷蔵庫の中に居るような寒さだけど、空気は不思議と澄んでいる。
大谷石は遠赤外線やマイナスイオンを放出しているらしい。防腐効果があるため、貯蔵にも最適とか。


舞台のように見える一角で、キムリエさんのリクエストに答えてポージングするカッシー。
坑内は音響がよく、コンサートや演劇、能、美術展、ファッションショーなども開催されている。
戦中には、秘密倉庫や飛行機の軍事工場にも使われていたようだけど。。


あくまでもツルハシや機械で石を切り出していた痕跡の集積なのだが、随所に謎のアート感がある。
坑内の奥で耳を澄ますと、幽かに水の滴る音が聞こえた。


岩肌には粉雪みたいにさらふわの白い結晶が。擦れるとコートも雪を被ったみたいに真白に。
正体は、大谷石に含まれる鉱物ゼオライト。空気が乾燥する冬だけに現れる風物詩らしい。


地下採掘場に隣接した大谷石資料館には、8世紀から始まった採掘の歴史などが紹介されていた。
関東大震災でも無事だったF.L.ライト設計の旧帝国ホテルにも大谷石が多用されていたよう。

けろけろ
お土産やさんの軒先には大谷石で造られたカエルがずらり。その昔、蜂の大群から村を守った
親子カエルの伝説にちなむそう。そんな果敢なカエルとはゆめゆめ思えぬ のほほん顔だけど。。
私はカエルくんではなく、大谷石で造られたキャンドルホルダーやカードホルダーなどを入手。



日本最古の巨大な石仏や縄文最古の人骨がある、奇岩に覆われた大谷観音を観た後、
車で少し行くと、長岡百穴古墳が。7世紀前半のものとか。 周囲は長閑な葱畑。
ガウディ作品のようでもあり、マテーラの洞窟住居群(サッシ)のミニチュア版のようでもあり。



夕方には、塩原温泉発祥の地にある元湯温泉に到着。山奥にあるので気圧も低く、耳がつんとなる。
渓流にちらちら舞う雪がいい感じ。宿泊はゲンセンカンならぬ元泉館。明治創業の秘湯宿。


渓流沿いには、大小のかまくらや雪だるまが。かまくらから出てきたキムリエさんをぱちり。
かわいい小動物が巣穴を出入りする瞬間みたいな。


みんなで宿の周辺を少し散策。滝を撮影するキムナオさん。さりげなく凄い写真を撮ってるはず。


しかし、散策中に高台に上ったはいいけど、つるつるに凍った急勾配の階段を下ることができず、
いいオトナ4人があわや遭難か?!と小パニックに(笑) まさに往きはよいよい帰りは怖い。。
結局、キムナオさんの誘導で、みな四つ這いでじりじり後ずさりしながら無事に下山。

その夜は、三種の源泉から引かれた硫黄泉の露天風呂や檜風呂が快くて溶け落ちそうだった。。
が、空気中に含まれた硫黄分のせいで、お湯に浸けたわけでもないのにシルバーの猫型指輪が
みるみる黒く変色(ちなみにホワイトゴールドのリングはなんともなかった)。

銀色の猫が、一夜でニキみたいな黒猫に…! しかも見る度に色がどんどん濃く。。
朝方にカッシーが「ニキどうなった?」と指輪をチェックするのが面白かった(笑)

翌日は、温泉を離れて益子方面へ。益子焼の窯や民芸店が並ぶ道をゆるゆる散策。


時間いっぱいで、いちご団地にて苺狩りをする計画は頓挫したけど、帰りに日本一の苺産地
二の宮あたりを通過する際、キャンピングカーの窓から、苺色を湛えた夕暮れが見えた。



翌金曜は、朝から浜松町にて超ロング打ち合わせ。
前日に温泉に浸かっていた自分が 既にはるか彼方に。。

夕刻、おやつにお土産の栃乙女をいただく。せっかくなので、益子から連れてきた
器(益子焼ではなく益子で修行した陶芸家・郡司庸久さんの作品)に盛ってみた。

あまずっぱく、清新。
あ、指輪も無事シルバーに戻りました。
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