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東京建築物語

2008-07-06 01:33:11 | Tokyo 闊歩・彷徨・建築探偵
先週、目黒GALLERY COSMOSで開催中の「木村直人写真展-東京建築物語」(~7/6)へ。
上の写真は、展示作品のひとつ。日本民藝館の柳宗悦の書庫だそう。古書に埋れたこの光景に陶然。

展示写真は、6月に出た『東京建築物語』のためにキムナオさんが撮り下ろした作品ばかり。
本の著書は北井裕子さん。東京の建築遺産を巡る数奇な物語が端正な文章で綴られており、
建築物にしとねつく光と影を独特の空気感で包み込んだキムナオ調の趣き深い写真と共に愉しめる。

東京建築物語
北井 裕子
エイ出版社

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私が特に気に入ったのは、原美術館の階段写真。
すり硝子に映った木洩れ日が、美しいテキスタイルのよう。


会場で催されたパーティで挨拶するキムナオさん(右)と北井さん(左)。

パーティ後は、キムナオさん&キムリエさん、北井さん、編集者の花園さんたちと
夜更けまで盛り上がり。北井さんの団地萌え話も非常に興味深く。
(私も集合住宅萌え系なので(笑))

今回の企画に触れ、私が十代の頃に愛読していた松山巌の『乱歩と東京 1920都市の貌』を
また読み返してみたくなり。乱歩の世界を軸に、昭和初期の高等遊民の憂愁や社会的背景に
深い洞察を巡らせた渾身の都市文学論。しっかし、ぼっろぼろだなぁ。。


☆☆
火曜は『モダン・インテリア』の撮影で西馬込のハウススタジオに朝から晩まで缶詰。
馬込といえば、三島由紀夫の白亜のお邸があるところ。
翌日もたまたま都営浅草線に乗り、駅でこんなフリーマガジンをゲット。

『中央公論アダージョ』。キャッチは「上質な休日をエスコートする」。ふうむ。
読めば、馬込には朔太郎や室尾犀星、北原白秋、山本周五郎などなど錚々たる文士が居住しており
「馬込文士村」とも呼ばれていたそう。そんな馬込に三島由紀夫が移り住んだのは1959年。


これはうちにあった1995年『芸術新潮』の三島特集号に出ていた篠山紀信撮りおろしの三島邸。
当時三島が交流していた澁澤龍彦の驚異の部屋にも通じるキッチュな宇宙が ここにも息衝いている。。
(あ、今日はギャラリーTOMで開催中の「旅の仲間 澁澤龍彦と堀内誠一」最終日。行かなきゃ)

☆☆
水曜は、素敵なマダム千鶴子さんのお誘いで、銀座で中華ランチ後、東日本橋の雑貨問屋へ。

戦利品の一部。我ながらアニマルなアイテムが多い。。別のイミでやはりキッチュ。。

さらに帰りは新橋で、千鶴子さんおすすめのにんにく注射を初体験! 注射は苦手ながら
疲労回復に即効性があるという噂通り、前日のスタジオ缶詰疲れがかなり緩和され。
<新橋駅前で微笑んでいたヴィーナス。
おやじビルと呼ばれるこの「ニュー新橋ビル」は1970年代の匂いがふんぷんとしていて好き。
この鱗みたいなルーバーもいかしてるし、中のちまちました店舗の迷路もツボ。

☆☆
金曜夜、仕事のDVDを観ようとTVを点けたら、懐かしいライヒのミニマルミュージックが。。

今年5月に東京オペラシティでスティーヴ・ライヒ本人をゲストパフォーマーに迎えて行われた
「コンポージアム2008」公演の模様が流れていたのだ。ついつい聞き惚れてしまい
仕事のDVDを観始める頃には既に深夜。「オフサイドガールズ」「ラスト、コーション」を観て眠り、
土曜は引き続き「チャールズ&レイ・イームズDVDBOX」「パウル・クレー」を観賞。ぁあ仕事冥利。
感想は原稿を書いた後、また。
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