野鳥・旅行・観光・テニスなど趣味の写真ブログ
ROSSさんの大阪ハクナマタタ



一昨日の記事の続きです。メジロの飛行写真と一緒に鳥の羽毛について最近読んだ本の一部を紹介しましょう。<・・・>が本からの引用

<これまでの化石証拠では、小型の恐竜に羽毛の(あるものが)見つかることが多く、体の小さな生物は体温維持に多くのエネルギーが必要ということを考えると、初期の羽毛は体の保温を主な機能として進化してきた可能性が大きい>

<羽毛の利点は使い捨て方式にある。多くの鳥類は少なくても1年に1回羽毛を入れ替えることにより古く痛んだものは処分し、新たなきれいな羽毛を手に入れることが可能となる>

<また、捕食者に羽毛を押さえられても羽毛だけが抜けて、体は逃げることができる。抜けた部分はまたすぐに生えてくる。抜けるのは一部なので、飛行能力には支障がない>

<また羽毛には飛行器官として重要な利点がある。それは、一枚板ではなく、バラバラの構造物の重ね合わせだということ。この重ね合わせは、翼の形状を連続的に変化させることに貢献している>

<重なりを大きくすれば翼面積は小さくなり、重なりを小さくすれば、より広く翼を広げることができる。翼面積は、飛行性能に直接かかわるために、たるむことなく微調整しやすい羽毛は都合が良い>

<鳥は、基本的には翼を打ち下ろすときに推進力を得る。ただし、打ち下ろすためには翼を再び持ち上げなくてはならない。このとき、空気抵抗が大きいと体が下に下がってしまう>

<しかし、羽毛には重なり構造があるため、翼を持ち上げるときには、羽毛と羽毛の間に空気を通過させ、空気抵抗を減らすことができる。勿論、打ち下ろす時には羽毛は密着し、空気を逃がすことはない>

<これらの利点は、羽毛が飛行器官ではないものとして進化してきたことにより得られたと考えられる。最初から飛行器官としての機能が期待されていると、被膜のように単純な器官となり、羽毛のような複雑な構造物は進化しなかったろう>

参考文献:鳥類学者無謀にも恐竜を語る 川上和人



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 2018桜之宮公... 2018年造幣局の桜 »