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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

スキマの国のポルタ

2006-06-15 15:05:04 | 好きなもの・音楽や本
 渋谷パルコパート1でやっていた、荒井良二原画展 「ルフラン ルフランのあたらしい旅」を、6月7日水曜日の最終日に見にいくことができました。
 ご一緒してくれたのは、blog「まつかぜ日記」のまつかぜさん
 「この前、テレビでこの人のアニメを偶然見ただんだけど、あれは何の絵本なんだろう?」と、まつかぜさんが言っていたことが気になり、早速調べてみたところ‥テレビ絵本の枠ではなく、8時半から5分間だけやっている、プチプチ・アニメのコーナーの木曜日がそれでした。

 タイトルは『スキマの国のポルタ』 荒井さんの書き下ろし作品です。

 今朝、初めて見ることができたのですが。最初に荒井さんのかな?と思われるアトリエが映り、荒井さんかな?と思われる人の手が現れて、タイトルをささっと描いて‥はじまり、はじまり、となります。

 主人公はポルタという名前の男の子。相棒のロバロバの背中に乗って、みんなから頼まれた荷物を届けるのが仕事です。その配達を請け負っているのは、アッチェルという名の女の子。とてもしっかり者のようです。毎度おなじみのピンク色の長い髪を、真ん中から2つに分けています。
 
 今日の放送は、第4話。さぼてんのドンサボさんの犬がいなくなってしまったので、それを探すお話でした。舞台はとっても暑い砂漠。荷物の中から、突如現われた、大きな雪だるまに感激して飛びつくポルタと、ロバロバ。何かのスイッチを押してしまい、雪だるまから、空に向って花火が打ち上げられます。と、そのうち、花火は雪の結晶に変わり、「夜だったらもっときれいだろうな」と思うポルタの横に、電燈のスイッチがたらりと出てきて、ひっぱるとあたりは真っ暗に。星が一つ二つと瞬き、雪の結晶がきらきらと輝きます。
 再びポルタがスイッチを引くと、大きな太陽がにっこりと顔を出します。(ひもは、お日さまから出ていたんです)

 私は、アニメと言えば、何枚も何枚も何枚も描いた絵を動かしていく、「平面だけの」で育ったものですから、うすっぺらなポルタにすぐに親しみを覚えましたし、ポルタやアッチェルの顔が振り向くたびに、くるりくるりと、ペープサートの人形を動かすように変わるところも、とてもおもしろく見られました。しかも、そんな手作り感覚なのに、ロバロバの足さばきはとてもスムーズだし、暑さで空気がゆらゆらしているところや、飛び上がったポルタの下には、ちゃんと影がついていました。

 NHK教育テレビの朝と、夕方の時間帯。私も数年前までは、分刻みで、何の番組をやっているか言う事ができましたし、ニャッキやジャムやタルピーなど、とても楽しみに見ていました。
 今、赤ちゃんや小さいお子さんと、ポルタを見ているお母さんが、ある日、本屋さんや図書館で、荒井良二さんの作品を見つけ、「もしや、これは??」と手にしてくれるといいなあと思います。
 
 なんかこれってスキマの国?と『バスにのって』を開いたり、この子ってポルタに似てるねと、絵本のページを指したり、アッチェラって、このルフランルフランとそっくりだねと話したり‥。

 
 NHK教育テレビ 毎週木曜日、朝8時30分から35分
 『スキマの国のポルタ』 一度見てみてくださーい、お薦めです。
コメント (10)
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