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手術室見学実習①

2005年12月23日 15時12分13秒 | 実習先で考えたこと
本ブログでも実習については書きましたが、ことらでは主に学びについて書きたいと思います。

まず、手術室の物的環境について。
今回見学させていただいた病院は築25年。「老朽がが進んだ~」という表現をするほどの施設ではないのですが、手術室とICUの入り口が離れてたり、コンセントが有り得ないくらい遠くにあって延長コードが必須だったり、現在の高度な医療を実践するには不都合な作りになっている箇所が何箇所か見受けられました。
しかし、それらの箇所を改築するためには膨大な費用がかかり、改修中も患者さんはひっきりなしに訪れます。
なので、この施設の職員さんは皆、「今ある設備でできる最高の仕事を」とおっしゃっていました。
この言葉かっこいい



まず環境について。
手術室には、温度、湿度、気圧などについての厳密な決まりがあります。
高齢者や子どもの手術をする際には、低体温を予防するため成人よりも室温を高めにセットしなければならなかったりです。

でもこの病院、いくつかある手術室が全て同じ空調システムのもとにあり、個別に温度をセットすることができないのです

人間は低体温に陥っても、逆に高体温に陥っても脳などに影響が出てしまいます。
普段は一定の温度に保たれるようにホメオスタシスが働いているのですが、全身麻酔をかけられた患者さんの場合、体温調節中枢が抑制されることもあります。
よって、手術室では室温の調整が必要なのです。

そこで医療者はどうするのか。
えぇ、部屋の温度を変えようと必死で頑張るんですよ、冷罨法してみたり、温風ベッド使ってみたり。

高度な空調システムなんかなくったって、工夫さえあれば人間対処できるんですね。
すげぇよ手術部



次に手術室の人的資源について。
手術室では、様々な職種の関わりを見ることができました。
医師や看護師、薬剤師さんの存在はもちろん、今回目立ったのはCEさん(Clinical Engineer; 臨床工学技士さん)の存在。

手術室には特殊な働きを持つ機械がたくさんおいてあるわけで。
人工呼吸器だったり、麻酔導入機だったり、患者の命を預かる重要な機械も多いわけで。
それらが術中に不具合なんか起こした日にゃあ、患者さんの生命に危険が及んでしまいます。
なので、病院にはCEさんが勤務し、その機械の整備を行ったりしているというわけです。
手術中にもCEさんが立ち会っているってことは初めて知りましたー。

でもこのCEさん、いかんせん人数が少ない。
(小さい病院なんかだと配属されてないところもあるハズ)
医療者がCEさんにばかり頼ってしまうと、CEさんの仕事量は半端ないことになってしまってすぐパンクしてしまいます
だから、医療者自身がある程度のME(医用機器)に関する知識を持っていなければならないと思うのです。

「機械が動かない!」という医療者からの報告のうち、多くが電源が入っていなかったり、コードが抜けていたりすることによるものらしいのです。
まぁこれには「マニュアルがおかれていない」とか、コンセントが近くにないことで延長コードが延びまくっててどれがどのコードかわからない!なんていう病院のシステム的な問題も絡んでくるんですが。

やっぱり医用機器(授業)とっておいて良かったなぁ

(・・・寝てるけど)



次。腹腔鏡下手術の特徴について。
手術室の見学に関しては、「来週は~のオペだから」と事前に教員から術式を教えてもらえるのです。

・・・つまりは「もちろん事前学習完璧にやってくるんだよね?」っていう脅しですよ。

そんな脅しにも負けず、腹腔鏡下手術について、いっぱいいっぱい調べていきました。
(私の中では頑張ったほうなんですよ)

お腹のなかに炭酸ガス(Co2)を注入して視野を広げることとか。
トロカールっていう筒をお腹の中に挿入することでその中を内視鏡やら電気メスやら通すってこととか。
開腹手術と比べてのメリット・デメリットとか。

いやぁ、やっぱり事前学習は必要ですたい。
看護師さんの説明、全部理解できたのは2年間実習やってきてこれが初めて
(その事実がまずいとか言うな!)
なかでも「なるほど~」と思ってしまった2つのことについてお話します。

「腹腔鏡下手術では、深部静脈血栓の生成を防ぐため、下肢にフットポンプを装着しながら手術を行う」
フットポンプなんて一般的な開腹手術でも使われてるんじゃないの?
何を今更・・・みたいに思ってたんです。自己学習してるときは。

でも、看護師さんが
「気腹術(お腹の中にCo2をいれる)によって体内のCo2濃度が上昇
  ↓
 循環動態が変化
  ↓
 静脈に血栓ができやすくなる」
って言ってたのを聞いて、フットポンプはむやみやたらと使われているわけじゃなくて、きちんと理由があって「使われているんだなぁって初めて知りましたー。

・・・なんだけどね。
このフットポンプ病棟にある数だけじゃ間に合わないらしくて。

フットポンプってね、手術終了後も肺塞栓症(静脈でできた血栓が血流にのり肺へ到達し、肺血流を低下させてしまう合併症)の予防のために、しばらくつけてるんですよ。
だからひとつひとつの貸し出し期間が長いわけで。
なかなか戻ってこないのです。

この日も急遽他の病棟から借りてきたフットポンプを、作動確認もせずに手術開始。
その後作動。
もしこれが壊れてて使えなかったらどうするつもりだったの?って心配になってしまいました



もうひとつは、「開腹手術に比べ侵襲が少ない手術のハズなのに、何でリスクの高い全身麻酔下での手術が一般的なのか」っていう疑問の答え。
これまた気腹術の影響なんだけど、お腹の中にCo2をいれて膨らます(カエルさんみたいになります。ゲロゲーロ)ってことは、腹腔が膨満することで胸腔が圧迫される(横隔膜が上におしあがる)ってことなわけで。
肺が圧迫され、呼吸抑制が生じ、患者さんは相当な息苦しさを感じるようなのです。
だから、患者さんの安楽を考えて全身麻酔が選択されるという話でした。

道筋たてて追っていくと「お~なるほどなぁ」って感じでしょ
私はこの話聞いてカナリ感動したよ。


ここまでは手術室の構造だったり、術式だったりに関する学び。
ケアに関しては次に書きます。
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