みんなしてなんじょにがするべ!

今なすべきは意見を持ち発言すること。どうも心配な雲行きのこの国、言うべきことを静かにしっかりと言い続けたい。。

増税延期をどう評価したか  そのⅢ毎日新聞

2016年06月16日 | 憲法守るべし
啄木歌碑の近くに咲いていた勿忘草。中津川の向岸には、小さな美術館「野の花美術館」がある。勿忘草が好きだった画家・深沢紅子さんの作品が展示されている。


毎日新聞は、6月12日の社説で消費税増税延期について論じている。
社説はまずはじめに、「少子高齢化が進む中で、生活に苦しむ独居の高齢者は急速に増えている。消費税10%時には貧困の高齢者の救済など重要な施策が予定されていた。子育ての充実などへの財源確保もまだめどが立っていない。」と増税延期で、国民の「暮らしの危機」をどう考えるのかと問いかけ、続けて「安倍首相も野党も財源を含めた具体的な政策を参院選で示すべきだ。」と述べている。
読売や朝日とちがって、安倍政権の増税延期決定に直接的な「支持」、「不支持」を表明していないように聞こえるところが、この社説の特徴のようだ。
ところが、野田内閣当時、民・自・公が10%への増税に合意した後、「3党合意や消費増税に賛成する割合が半分を超えたことが何度もある。政治が決断すれば国民は負担増も支持する、成熟した判断力を持ち合わせていることを示したものと言えるのではないか。 ところが安倍首相は2度にわたって10%への引き上げを延期し、民進党など野党も消費増税に反対した。国民との間で生まれた信頼を再び政治が覆したと断じざるを得ない」。この後、いろいろと増税延期で先送りされることになる数々の事例をあげて、先延ばしすればするほどツケは大きくなっていくと述べている。
毎日新聞もやはり“消費税増税派”であることは確かなようだ。
社説は最後に、「与野党は『危機』を共有し、実のある政策論を競い合うべきだ。どうやって国民が安心を実感できるのか、実現可能な政策を正直に示すことが政治に問われている。」と、何とも〝ありきたり〟な結論を述べて終わっている。

今日(16日)朝日新聞は、「参院選各党の公約 これでは物足りない」と題する社説を掲載した。「各党の」というからには、せめて国会に議席を持つ「各党の」公約を比較してものを言うべきではないか。朝日は自民党と民進党だけを比べて物足りないと結論付けている。「物足りない」のは朝日新聞社説の方だ。













増税延期をどう評価したか  そのⅡ朝日新聞

2016年06月14日 | 憲法守るべし
盛岡市役所裏の中津川河畔の遊歩道を歩いていて、小さな啄木歌碑を見つけた。高さ50cm、幅1mほどの御影石に「中津川や 月に河鹿の啼く夜なり涼風追ひぬ夢見る人と」の歌を刻んだ金属プレートが埋め込まれた歌碑が、草むらの中にあった。はじめて見たし、あることを聞いたこともなかった。


読売新聞社説は、アベノミクスを称賛し補強して推進するよう主張していた。それでは、6月12日の朝日新聞社説はどうか。

アベノミクスは「前借り」の経済政策だ。いわば将来の需要を先食いしているだけだ。「前借り」も右肩上がりの時代なら問題にならなかった。
いま必要なのはアベノミクスの加速ではなく見直しだ。深刻な財政、尋常でない金融政策。これらを早く正常化させなければ、国民はもっと重い負担を余儀なくされるだろう。
まず要旨このように述べて、アベノミクスを肯定はしない姿勢を示している。
そのうえで、「今の日本には非正規雇用の増加や所得格差の拡大、将来の社会保障への不安といったさまざまな課題がある。それらを解決せずに経済の好転はない。」といい、「そうした問題を解決する財源は財政健全化なくして生み出せない。増税は景気がもっとよくなってから、という時間稼ぎ論は解にならない」と言って、消費税増税延期を批判し、「参院選で与野党がそろって消費税増税を先送りや断念を主張しているのは、きわめて残念だ。とりわけ安倍政権の責任は大きい。これ以上将来世代の富を食いつぶすことは許されない。」と結んでいる。

朝日新聞は、「肝心の日本の実質成長率はきわめて低いままだ」と指摘しながら、「低いまま」なのはなぜかと自問しなかったのか。
格差拡大や将来への不安を拡げたアベノミクスの失政と並んで、消費税増税によって国民から購買力・購買意欲を奪ったことが大きな原因だと、多くの経済学者などが指摘していることを知らないはずがない。その指摘を吟味しなかったのか。
今消費税を増税すればますます消費が落ち込むのは明らかだ。一時的にそうなるのでないことは8%に引き上げたとき以来続く落ち込みが証明している。
朝日新聞の主張で財政健全化はできない。朝日新聞がいつまでもこんな社説を掲げていることの方が残念だ。


増税延期をどう評価したか  そのⅠ読売新聞

2016年06月13日 | 憲法守るべし
世論に大きな影響を与えていると思われる「読売」、「朝日」、「毎日」新聞は、安倍首相の消費税増税延期をどう評価しているか。「社説」を読むと意外にも三社三様。三社ともに消費税を支持しながらも、安倍首相の「決断」についてはそれぞれの主張をしている。

6月2日の読売新聞社説「消費税増税延期 アベノミクスをどう補強する」は、「消費増税の2年半先送りを決断した以上、その間に、デフレ脱却と成長力強化を着実に実現しなければならない。 安倍首相には、増税延期による施策への影響や代替財源の確保策を示す責務もある。」と書き出して、増税延期を支持する論を展開している。

アベノミクスは雇用改善などに効果を上げたが、消費のもたつきなどの課題も残る。脱デフレを確実に果たすため、消費増税の先送りはやむを得ない選択だ。肝心なのは、従来のアベノミクスに何が不足し、どう補強すべきなのか、十分点検することだ。
企業利益の増加が賃上げで家計を潤し、消費を押し上げる。そんな「経済の好循環」の歯車が回らない。個人も企業も守りの姿勢で貯蓄を増やしているためだ。民間の消費や投資を喚起する処方箋こそが求められる。
消費税を財源に社会保障を支える「税と社会保障の一体改革」は堅持しなければならない。
景気への影響を緩和しつつ消費税率を上げていくためにも、10%時の軽減税率導入が不可欠だ。その準備をしっかりと進めたい。


首相の言い分そのままに、アベノミクスを称えながら、「経済の好循環の歯車が回らない」と嘆くところが読売新聞社説の特徴だ。大企業が儲かれば、そのうち下請けの中小企業や労働者も潤うというのはウソだと、今では国民は体感的に気付いている。ところが読売はまだアベノミクスに「期待」しようと言いながら、アベノミクスを補強する「処方箋」を示すことをしない。「処方箋」はないのだ。だからアベノミクスは何年たっても「道なかば」なのだ。
おまけに、「税と社会保障の一体改革」が社会保障を切り捨てる元凶なのに、それを堅持せよ、消費税率をもっと上げろと主張している。


岩手でも野党・市民総力あげて進んでいる

2016年06月12日 | 憲法守るべし


全国で野党共闘が熱気を帯びて前進しているが、岩手もまけてはいない。今日は、10時から「戦争法廃止をみんなで実現しよう 市民でつくろう、新しい政治を! 6・12岩手県民集会」が、岩手県公会堂であった。600人が参加し、集会後デモ行進をした。
集会では、市民連合共同代表の山口二郎法政大学教授が「市民がつくる新しい選挙 ―戦争法廃止と立憲主義回復のために― 」と題して講演、戦後民主主義の危機と参院選挙の意義を説いた。
講演の最後に「投票率をあげることがカギ。たくさんの人に『選挙に行こう』と呼びかることが大事。菅原文太さんが「政治の仕事は国民に食べさせること、戦争しないこと」と言い残した。この遺志を引き継いで、安倍政治を終わらせよう。後世の人々に『あの時どうして止めなかったか』とそしられないように、しっかり戦おう」と述べて話を締めくくった。
岩手選挙区の統一候補・きどぐち英司さんが、ミナセンいわてのTシャツで登壇し、市民連合との協定に署名して市民連合共同代表の山口さんと握手。その後、民進・共産・生活・社民各党代表が激励と決意を語った。前回の4・23県民集会にはメッセージだけだった民進党から、今日は県連副幹事長が出席して決意を述べた。岩手の野党共闘がまた一歩前に進んだ感じだ。
6月19日正午からは、盛岡駅前で4野党合同街頭演説会が行われる。共産党は小池晃書記局長が来ると今日の集会で披露したが、各党も幹部が来県するだろうから、どんな話が聴けるか楽しみだ。


今日は「ちゃぐちゃぐ馬っこ」

2016年06月11日 | 憲法守るべし


6月第2土曜日は、滝沢市・盛岡市では「チャグチャグ馬っこ」の日。
農作業に馬が欠かせなかった時代に、田植えが終わったところで馬の労をねぎらうために、馬にきれいな装束をつけたのが元になっているということだが、今では初夏の風物詩・観光行事の色合いが強まっている。
豊かなオノマトペで知られる宮澤賢治は、「ちゃんがちゃんが馬こ」と詩の中で表現している。「チャグチャグ」は馬につけた鈴の音だが、「ちゃんがちゃんが」の方が、馬っこが行進するときの鈴の音に近い感じがする。
朝早くに滝沢市の蒼前神社にお参りした後に行列は出発するので、今日のように暑い日には、盛岡八幡宮までの十数キロの行進は馬も人もたいへん。馬上で“昼寝”する子どももいる。

行列の最後尾には「あとしまつ隊」がついて行く。

都知事「選挙をつくろう」

2016年06月10日 | 憲法守るべし
からしだねさん、よく読んでいただきありがとうございます。
市民連合の「政策提案」には、「3 特権的な富裕層のためのマネーゲームではダメ、社会基盤が守られてこそ持続的な経済成長は可能になります。そのために以下の政策を実現することを望みます。」のなかに「・・沖縄の民意を無視した辺野古新基地の中止・・」とあります。
民進党は日米安保や米軍基地に対しては、党内意見がまとまっていないようですが、安倍政権が、沖縄県民の声にまったく耳をかさず、むちゃくちゃなやり方で推し進めている辺野古新基地建設には反対すると表明しておりました。参院選共闘のための野党協議の中で一致したところです。ですから、市民連合の提案を受け入れるのに問題はなかったのだろうと思います。
一致点を拡げようと努力する野党協議の在り方には、国民が大いに期待し希望を託すことができるのではないでしょうか。ずっと続いてほしいと思います。

ところで、舛添都知事はいつまでたっても“問題”を語ろうとはしない。東京都民の皆さん、舛添さんをやめさせて知事を新しくしたらどうですか。ここでも「都政を変える」「選挙を変える」でがんばるほかない。
政党が公認したり、推薦した候補者から選んで〇を付ける選挙ではなく、都民が候補者を推して政策協定もして都知事を決める選挙をしなければと思うのだがどうだろう。
舛添さんを推薦していながら、批判はするが退陣はを迫らず、自らの責任を語らない自民党も問題だが、猪瀬知事、舛添知事と2代つづいて疑惑にまみれる知事を選んだ都民も大いに反省すべきではないのかと、他県の人間が言ってはおかしいがつい言いたくなる。テレビインタビューに答えているのを聞くと、舛添批判をしながら、自らは〝被害者〟であるような第三者的な物言いが多いように聞こえる。ここから抜け出そうではないですか。
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市民がつくる 選挙をつくる?!!

2016年06月08日 | 憲法守るべし
6月6日、全国各地で取り組まれた全国総がかり行動。国会前の集会で参加者が掲げたプラカードには「政治を変える 市民が変える」や「市民が変える 選挙を変える」とあった。
「市民が変える 選挙を変える」におや?っと思った。市民が選挙に行って政治を変えるのならば、「市民が変える 選挙で変える」だろう?
「選挙を変える」ということは、新しい選挙をつくるということだ。新しい選挙とは?
これまでの運動からすると、市民が主体的に政治に関わり、政治を変えるために積極的に投票に行こう、そんな選挙ならばこれまでと違う選挙だと考えたのだが、実はもっと深い、大きな意味があったようだ。
それは、野党4党が昨日、市民連合の「政策要望書」に署名したことではっきりした。要望書は、戦争法の廃止、立憲主義の回復、改憲阻止とともに個人の尊厳を擁護するための具体的な政策課題について提案している。これまで野党4党は、共同の法案を提出するなど、共通政策を拡げてきたが、ここに市民連合の政策要望が加わり、4党共通の政策がさらに拡がった。市民が「投票に行く」にとどまらず、政策も自ら提案して選挙に参加する、本当に市民が主権者として選挙を新しいものにし始めている。国民が真の主権者となる時代が始まりつつある。すごいことだ!

沖縄県議選“大”勝利に励まされた

2016年06月06日 | 憲法守るべし
5日投開票の沖縄県議選で、翁長県政を支える与党が27議席を得て3議席増の躍進をした。琉球新報のネット速報は、翁長知事が「24(議席)でほっとし、25で勝利宣言、26以上は大勝利と考えていた。1年半の県政運営にご理解いただけたと思う」と述べたと伝えている。
県政与党の大勝利ほんとうにおめでとう!辺野古新基地建設反対を貫いて、沖縄を基地のない平和な島にするため頑張っていただきたい。岩手から喜びと応援の気持ちを伝えたい。
参院選一人区全部で、戦争法廃止・立憲主義回復・安倍退陣を掲げる統一候補者を立てて戦うことが実現したのは、「オール沖縄」で衆院選を戦い、知事選を戦った沖縄の教訓が生かされてのことと思う。政党や市民の共闘の〝発祥地〟沖縄での新たな大勝利は、間近に迫った参院選に大きな希望を抱かせる。必ず勝ちたい。必ず勝とう!!
岩手では、統一候補=木戸口さんの事務所開きも済み、12日は政治を変える市民の〝起集会〟が予定されている。後日、野党4党そろっての総決起集会もあると伝えられていて、急ピッチで選挙戦の準備が進行しているようだ。

渡辺えりさんが啄木祭で講演

2016年06月05日 | 憲法守るべし
講演後、森善真啄木記念館館長と対談するえりさん。対談の中で、えりさんのお父さんに宛てた高村光太郎からのはがきを花巻の光太郎記念館に寄贈することを披露した。


6月4日、盛岡市玉山の姫神ホールで、啄木祭が行われ、女性コーラスや渋民小学校と中学校の子どもたちの鼓笛隊演奏や群読劇の上演などで盛り上がった。
渡辺えりさんが軽妙な語りで「私の啄木、賢治、光太郎」と題して講演した。印象に残ったところを書いておく。

子どもの頃、えりさんは高村光太郎は自分のおじいさんだと信じていた。当時の実家(山形県)には囲炉裏があって、囲炉裏端にちゃんちゃんこを着て座っている光太郎の写真が貼ってあったので、きっとそうだと信じていたと言って笑わせたが、実は、お父さんが光太郎を熱烈に尊敬していたのだそうだ。
戦中、中嶋飛行機で技術者として働いていたお父さんは、同僚の「さのさん」から光太郎などの作品を知らされすっかりファンになった。ところが「さのさん」は米軍の空襲で死亡。優秀な技術者で文学に親しむ青年が殺され、お父さんはその原因の一端が自分にあると自責の念に戦後もずっとさいなまれつづけた。ここでえりさんは、戦争はなくさなければならない、絶対戦争する国にしてはならないと熱く訴えた。
啄木について真剣に分かろうとしたのは、井上ひさしさん作の劇「泣き虫生意気石川啄木」で啄木の母・カツの役をやったときから。借金を踏み倒すなど嫌われつまはじきされておかしくない啄木を、金田一京助や草野新平などが支えつづけ、死後にはすぐに全集を発行したなどから考えると、啄木は人をつなげるものを持っていた。ドナルド・キーンさんが啄木論を書いてくださったのでそれを一生懸命読んできたところ、館長さんがあれには10か所以上まちがいがあると言ったのでびっくりしたが、館長さんは「いくつかの間違いがあっても書いてくださったことが大事。まちがいなく世界に啄木が広まる」とも言われたので安心した。

“進むも地獄、退くも地獄”の発想を変えるときだ

2016年06月04日 | 憲法守るべし
安倍首相が消費税増税の延期を〝決断〟したとき、自民党内や閣内には反対を主張する有力者が結構いるように報道された。麻生財務大臣や谷垣幹事長もそうだった。どちらも財政再建を優先させるべきと主張していたらしい。それが、誰もかれも3日と抵抗できず、あっさりと安倍首相の言い分をのんでしまった。幹事長は「進むも地獄、退くも地獄」とさも悩みぬいたようなことを口にしたが、この人たちには政治や政策についての信念はないのか?自らの地位を守ることを最優先に、信念などは投げ捨てるらしい。
ところで、メディアも含めて消費税増税延期に反対あるいは批判的な人々は、口をそろえて延期すれば財政再建が遅れるとか、財政破綻につながると主張する。社会保障の財源が無くなるとも言う。
しかし、これまで「消費税」でうまくいったことはなかった。いつも景気が落ち込み税収も減る、社会保障は削られるなど、導入・増税の目的を達成したことはない。
消費税増税あるいは消費税そのものをやめて、財政再建や社会保障の充実を図る方法はないか?と真剣に考えるべき時がきている。